県・米子市間の政策連携懇談会が、12日午後3時30分から米子市役所で開かれた。県は平井伸治知事をはじめ8人、市から伊木隆司市長ら7人が参加。双方の幹部職員が顔を揃え、米子境港間の高速道路など5件の議題について意見を交わした。
議題に挙がったのは、@米子境港間の高速道路についてA米子駅周辺の整備についてB西部総合事務所新棟整備についてC米子市民体育館等の体育施設の在り方についてD県西部地区の観光振興(民間団体との連携)について―の5件。@については2006年まで活発な議論が交わされてきたものの、以降ルート選定の難航から頓挫した経緯がある。市は18年から関係自治体と事務レベルでの協議を続け、ルート案のメリット・デメリットを整理。本格的な計画の凍結解除を目指し、県と市との意思統一を要請した。平井知事は「概ねのイメージを語ることができるようになった。次の段階に進む時期に来ている」と同意。正式な地元の総意として表明し国に要望するため、境港市との日程調整を進める方針を示した。
続いてAについて「22年度の事業完了に向け順調に進ちょくしている」(伊木市長)として、県有地が絡む駅北広場の利便性向上も視野に、引き続き協力を要請。草野愼一県土整備部長は「バスターミナル等の再編も免れないので、右折レーンの新設など技術的な支援も考えていきたい」と話し、今後の検討課題とした。
また県・市の共用施設としてPFI手法(BTO方式)での整備を優位に計画が進むBについては、近く事務的な手続きを進めていく方向で合意した。現時点の整備スケジュールは、19年度内に事業者募集に向けた資料を準備し、20年6月には債務負担行為により整備費を確保。20年度内に事業者選定・契約を終え、23年の竣工・移転を目指す。続くCでは、県内で33年の国体開催が内々定したことを踏まえ、市が検討会の設置による共同研究を提言。災害対応やパラリンピック競技の開催も視野に入れた施設整備の必要性を訴え、県もこれに同意した。このほか市の20年度県政に対する要望書が、伊木市長から平井知事に直接手渡された。
日刊建設工業新聞