木更津市環境部まち美化推進課は17日、木更津市・君津市・富津市・袖ケ浦市・鴨川市・南房総市・鋸南町の6市1町がPFI事業(BOO方式)で実施する「(仮称)第2期君津地域広域廃棄物処理事業」の実施方針及び要求水準書案を公表した。民間事業者の選定は公募型プロポーザル方式で行う。9月に募集要項を公表し、12月に提案書類の提出を受け付け、来年3月に優先交渉権者を決定する。8月1日と2日には応募候補者との対話を実施する。対話は今月26日まで申し込みを受け付ける。
同事業は、PFI事業者が7自治体と事業契約を締結した上で、施設等の設計・建設を行い、事業期間が終了するまで施設を所有し、運営を行うBOO方式により実施する。
事業予定地は、PFI事業者が君津市・富津市・袖ケ浦市のいずれかの市域の中から提案する。処理方式はシャフト炉式ガス化溶融炉、ストーカ式焼却炉+灰資源化、流動床式ガス化溶融炉のいずれかとする。施設規模は日量477tで、複数系列の計画。
事業期間は、環境影響評価、設計・建設期間(試運転含む)が事業契約締結から2027年3月31日まで。施設の運営期間が27年4月1日から47年3月31日までの20年間。事業費については、各自治体が8月に債務負担行為を設定する。
概算事業費は、木更津市・君津市・富津市・袖ケ浦市・鴨川市・南房総市・鋸南町広域廃棄物処理事業協議会(事務所・木更津市環境部まち美化推進課、会長・渡辺芳邦木更津市長)が基本構想を基準に精査し、現時点で約746億円(事業期間20年間)と試算した。
PFI事業者の業務範囲は、事前業務、事業用地の確保、環境影響評価業務、処理業務、事業期間終了時の対応。
応募者は、構成企業及び協力会社で構成し、プラント設備の設計・建設を行う企業を代表企業とする。プラント設備の設計・建設を行う者の資格要件は▽清掃施設工事の特定建設業の許可を有する▽7自治体のいずれかの清掃施設工事の入札参加資格者名簿に登載されている▽清掃施設の総合評定値(P)が1000点以上▽過去10年間の一般廃棄物処理施設の建設工事の元請けとしての施工実績有する――など。構成員のうち設計・建設を行う者は▽建築一式工事に係る特定建設業の許可を有する▽建築一式工事の総合評定値(P)1000点以上▽一般廃棄物処理施設(ボイラ・タービン発電設備付)の施工実績がある――など。
優先交渉権者決定後は、速やかに基本協定を締結し、SPC(特別目的会社)を設立。来年6月の事業契約締結を経て、早期に環境影響評価へ着手する。その後、23年4月に設計・建設へ取り掛かり、27年4月1日に供用を開始する。
事業者の選定にあたり、協議会は今月1日に「第2期君津地域広域廃棄物処理施設整備運営事業者選定委員会」を設置した。委員会は環境、法務、会計、工学の各分野の5人で構成している。
事業のアドバイザリー業務は日本総合研究所(東京支社・東京都品川区東五反田2―18―1)が担当し、復権調査設計と渥美坂井法律事務所が協力企業として参画。