彦根市は、彦根市図書館整備基本計画において市域の「北部館」と位置づける現在の彦根市立図書館について、今年度事業で施設の老朽化に伴う耐震補強工事に取り組む。
市教育委員会では、一昨年度に行った耐震診断(担当・水原建築設計事務所)の結果をもとに、昨年度に耐震補強に係わる実施設計を行い(担当・双葉建築設計事務所)、耐震補強工事の実施に向けて先の6月議会において可決した「令和元年度一般会計当初予算」で、工事関連費を予算化した。
施工業者の選定については、このほど公表された発注見通し(見直し分)によると第2四半期での工事発注を予定しており、今年度の下半期から耐震工事がスタートする模様。約5ヵ月間の工期を設け、耐震補強工事を進めていく方針。
現在の彦根市立図書館(尾末町8番1号)は、昭和53年から54年にかけて建設されもので、RC造2階建(一部3階建)、延2743平方b規模。蔵書冊数は63万4300冊余りで、団体貸出用と動く図書館用を含めると75万5000冊となり、利用人数は年間10万7000人を数える(平成29年度)。
建物は今年で築後40年が経過し、老朽化が顕著となっていることから2017年度に耐震診断を実施したところ、耐震補強が必要と判定。建替え等の声もあったが「存続」が決まり、国の交付金(補助金)等を活用して19年度事業で、現図書館施設を対象に耐震璧やプレスの設置、アンカーボルトによる柱の補強など、耐震補強工事を実施する予定。
2017年度に策定の彦根市域における「図書館整備基本計画」においては、彦根市の図書館サービスの拠点となる「中央館」を新たに建設するとともに、市の北部と南部域にそれぞれの特性を生かした「地域館」を設置。地域館は、今回の耐震補強を行う現在の彦根市立図書館を「北部館」とし、稲枝地域に新たに「南部館」を建設する計画。
提供:滋賀産業新聞