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建通新聞社(東京)
2019/07/10

【東京】都 築地再開発、コア施設の詳細検討開始

 東京都都市整備局は築地市場跡地の再開発の具体化に向け、国際会議場や大規模集客・交流施設などコア施設に関する機能や規模の検討作業に着手する。これに伴い「築地再開発の検討に係る業務委託(その5)」「築地再開発の検討に係る業務委託(その6)」の2件の業務委託に向けた希望制指名競争入札手続きを開始した。おもてなしゾーンに配置する国際会議場や、交流促進ゾーンに整備する大規模集客・交流施設、築地地区全体の都市機能などを整理して概算事業収支を算出するとともに、国際会議場に求められる機能や規模、配置計画などを検討する。いずれも7月12日まで希望申請を受け付け、31日に開札して業務委託先を決める。
 築地市場跡地約23fの再開発では、区域を「おもてなしゾーン」「交流促進ゾーン」「ゲートゾーン」「水辺の顔づくりゾーン」の大きく四つに区分。
 浜離宮恩賜庭園に面する、おもてなしゾーン(想定面積約4f)には、国際会議場やホテルなどを導入する。区域中央の交流促進ゾーン(約13f)には、大規模集客・交流施設や研究開発施設を整備。区域東側(築地本願寺側)のゲートゾーン(約2・4f)には、交通ターミナル機能やホテル、サービスアパートメントなどを導入。隅田川に面する水辺の顔づくりゾーンには、アメニティー性の高い広場・緑地、レストランなどを配置する。
 再開発事業は、敷地を定期借地により民間事業者に貸し付け、「0段階」から「3段階」まで大きく4段階に分けて進める考えだ。
 これら事業実施に先立ち、「築地再開発の検討に係る業務委託(その6)」の中で、地区全体の道路や歩行者ネットワーク、スーパー堤防整備に伴う敷地内と地盤面の高低差を生かした一体的な歩行者空間、環状第2号線を横断する地下アクセス路、交通広場といった都市基盤施設の概略を検討。併せて各ゾーンの開発コンセプトや想定する都市機能を整理するとともに、国際会議場や大規模集客・交流施設の施設規模と構成を検討する。
 その上で、基盤施設やコア施設の官民の費用分担を考慮した概算事業費を算出し、民間事業者の段階的な公募と一体的な公募のメリット、デメリットを比較検討するための資料を作成する。
 また、「築地再開発の検討に係る業務委託(その5)」では、国内外の国際会議場・展示場に関する施設の機能や規模、事業スキーム、官民の役割分担などを調査・整理し、それを参考に築地地区に求められる施設の機能と、それらの機能を備えるために必要な規模、国際会議場や展示場を特徴付ける活動やイベントを複数案提案する。併せて国際会議場や展示場以外の業務・商業施設などを含め配置計画を検討する。その上で、民設民営による独立採算型をはじめとした事業スキームを検討し、官民の役割分担を整理する。

提供:建通新聞社