県は、第10次交通安全計画(2016〜20年度)を踏まえ、19年度の実施計画をまとめた。警察本部では交通安全施設等の高度化に向け、前年度比32.8%(2億1843万円)増の8億8381万円を計上。国土交通省九州地方整備局も直轄国道の歩道整備12カ所に10億6800万円を充てる。
実施計画は、国の指定地方行政機関および県と関係機関が陸上交通の安全対策をまとめたもの。警察本部では交通安全施設等の高度化に向け、交通事故の危険性の高い場所へ信号機を設置。道路構造や交通状況等に応じた安全を確保するため、道路標識や道路標示など交通安全施設等の整備を推進する。
既存の信号機については、交通状況の変化に合理的に対応できるように、集中制御化、系統化、多現示化、右折感応化等の高度化を進める。
直轄国道の歩道は、鹿児島国道事務所管内(事業費5億8200万円)で、国道3号切通地区(出水市境町)など5カ所、大隅河川国道事務所管内(同4億8600万円)が国道220号帖地区(志布志市志布志)など7カ所で実施する。
また、県では通学路の緊急合同点検において、要対策とされた個所や各市町村で作成している通学路交通安全プログラムに記載されている個所を中心に、歩道等の整備やあんしん走行エリアの整備を進めている。
19年度の予算措置は、特定交通安全施設整備(交付金)事業および県単交通安全施設整備で、整備系20億5869万円、保全系7億7000万円の計28億2869万円を計上している。
そのうち、県管理道路の維持補修は、国体に向けて交通安全確保と規制実効性を高めるため、会場と交通拠点を結ぶ路線等で、道路中央線等の路面表示を主に整備。予算規模は、警察本部等を含め、前年度比3億円プラスの7億3600万円を投入する。