近江八幡市庁舎整備基本計画策定委員会の初会合が去る3日、市文化会館で開かれた。冒頭に小西理市長より挨拶があり、新庁舎の基本計画策定を今年度に始め、20〜21年度(令和2〜3年)には基本設計・実施設計、22年度(令和4年)に建設工事着手、23年度(令和5年)に竣工を目指す市の方針を示した。
同委員会は有識者や団体代表、公募市民など15人で構成。委員会は公開で行なわれ、当日は市民や市内事業者・団体、市職員など約60名が傍聴した。今後4回の計5回開催し、新庁舎の建設地や規模、機能などを盛り込んだ計画案をまとめ、本年度中に市長に答申する。
初会合では、公益財団法人都市化研究公室(東京)の光多長温理事長が『「地方自治と官庁街」〜みんなでつくる近江八幡市新庁舎のイメージ〜』と題して講演。光多氏は「少子高齢化が進むとともに人口減少が起こることで、人材確保が厳しくなる中、公・共・私のベストミックスが必要となり、自治体はこれら関係者を巻き込み、まとめていくプロジェクトマネージャーになることが求められる」と述べ、「このような環境変化に対応するためには、AI(人工知能)の技術も活用し、効率的な対応ができるスマート自治体への転換が必要だ」と訴えた。
また、委員同士による意見交換では、「AIも必要になっていくが、人でしか対応出来ない問題もある」や「ワンストップで全ての手続きが可能になるよう、庁舎機能をまとめた方が良い」、「既存のコミュニティーセンターを活用し、庁舎機能を分けるべき」など、官庁街と市庁舎のあるべき姿、求められる役割について自由に思いを出し合った。
当日には委員長に光多長温氏、副委員長には小林広英氏(京都大学教授)が選任され、次回は8月中に開催する予定。
提供:滋賀産業新聞