県県土整備部都市計画課は、都市計画の見直しの一環として「都市計画基本方針」を策定する。基本方針は、人口減少、高齢化の進展、生活圏域の拡大など、まちづくりを取り巻く状況の変化に対応するため、県全域を対象範囲とする広域的なまちづくりの方針としてまとめる。また、おおむね30年後を見据えた長期的な県全体のまちづくりの基本方針として、都市計画区域マスタープランや個別の都市計画に関する方向性を示す。
今月1日に「都市計画基本方針策定業務委託」の一般競争入札を公告した、業務を委託する。参加申請書の提出期限は今月8日まで。同23日に開札する。履行期限は2020年3月25日。
参加資格は、物品等参加資格者名簿の委託で「調達・計画」または「情報処理」で希望し、A等級に格付けされていること、都市計画基本方針やマスタープラン等の策定に関連する業務または県が発注した各種計画等の策定に関連する業務実績があることなど。
業務の主な内容は▽都市に関する現状や課題の分析、都市とライフスタイルの未来像の提案▽都市計画基本方針の検討▽検討会議等に係る資料作成など――。
都市計画基礎調査やまちづくりに関連する各種統計調査の結果などから、本県の都市に関する現状や課題等を分析するとともに、将来の人口や産業を見通し、基本方針検討にあたっての基礎的なデータを整理。また、今後の経済・産業の技術革新等がもたらす社会経済状況の変化を想定し、都市とそこで働き生活する県民のライフスタイルの未来像を提案する。
基本方針は、おおむね30年後を見据えた長期的な県全体のまちづくり方針とし、都市計画区域マスタープランや個別の都市計画に関する方向性を示すものとする。基本方針の策定にあたっては@目的、位置付けAまちづくりの目標、基本理念、都市構造B都市計画に関する基本方針、仕組みづくりC広域的な圏域の設定Dまちづくり戦略の策定――の各項目について検討する。
具体的には、県が目指すまちづくりの目標、基本理念、都市構造を検討し、まちづくりの基本方針をまとめる。さらに基本方針の実現に向け、土地利用や都市施設等の都市計画に関する基本方針を検討し、併せて広域調整機能を持った都市計画体系の必要性を検証する。これらの検討を踏まえ、都市計画区域を越えた広域的な調整の効果を検証。その上で、県全体を複数ブロックに分け、広域的調整を図るべき圏域を設定し、各圏域が目指すべきまちづくりの目標・方針を検討する。また、基本方針の実現に向けたまちづくりの戦略を複数提案する。
一方、検討会議については、学識経験者など10人で構成する「都市計画基本方針策定検討会議」を設置し、千葉市内を会場に4回程度の開催を予定。また「(仮称)千葉県まちづくりシンポジウム」の開催も予定している。基本方針は、これらの会議やシンポジウムの意見を踏まえ、市町村及び住民の意向を反映させてまとめる。