嶋田悦郎福井労働局長と、労使団体トップら合同による安全パトロールが2日行われ、大型で注目度高い北陸新幹線南越駅の高架橋工事現場(越前市大屋・岩内町)を訪ねた。
嶋田局長は挨拶中、昨年来の「死傷災害が増加に転じる」ゆゆしい事態を指摘。併せて夏本番に向けた熱中症対策の徹底も呼び掛けた。1日から始まる全国安全週間にちなむパトロールで、局では▽STOP転倒災害プロジェクト推進▽非正規雇用労働者、外国人労働者、派遣労働者など全労働者に安全衛生教育の徹底などを重点的に促したい考え。
パト隊一行は、現場代理人の北島孝義作業所長(飛島・本間・西村JV)に案内され、さっそく場内を巡視した。安全掲示版の確認から、高さ約10メートルの高架橋上部にも上り、人命尊重を基本に、安全対策が具体的に図られているか、徹底状況に厳しい目を光らせた。
最後に、パト隊と現場責任者たちで意見交換。使用者側から、福井県経営者協会の竹内正美副会長が「管理者は現場を任せ切り、作業員との声掛けが不足しがちに」と注意喚起。労働者側から、連合福井の横山龍寛会長が「無事の完成へ、今後も事故を絶対に起こさない強い気持ちで臨んでほしい」と望み、隅々まで整理整頓された場内を評価。局の児玉秀一健康安全課長は「強風対策などクレーン(重機)を中心に確認した。今後も安全ルールを遵守してほしい」と求めて講評した。