県東近江土木事務所は、『道路整備アクションプログラム2018』で前期(18〜22年度)着手と位置付けた延長約4・9qのバイパスを整備する「国道307号平柳工区」について、今年度、15年度(平成27年度)にまとめた道路予備設計(A)の警察協議、文化財協議、地元協議等を踏まえた道路予備修正設計(A)業務及び5ヵ所の平面交差点予備設計を発注する。
「令和元年度第405J―1号国道307号単独道路改築設計委託」の名称で6月11日に簡易型一般競争入札(総合評価方式〔業務特別簡易型T型〕)を公告。きょう(4日)開札して委託事業者を決定し、来年2月末までを履行期間として業務を進める。
同事務所では、今年度中に予備設計(A)を固め、次年度以降できるだけ早期に、国庫補助対象事業として事業着手(路線測量)に繋げたい考え。
04年(平成16年)から07年に住民参加型でルート検討を行なった事業が、ようやく事業実施段階への扉が見えたと言えるが、路線測量の後、道路予備設計(B)・橋梁予備設計→道路詳細設計・橋梁詳細設計→用地測量→用地買収など、必要な業務が待ち構えており着工への道のりはまだ遠い。しかし、「地元が待ち望む早期実現」へ、まずは確かな一歩を踏み出すことになる。
バイパス整備が計画されている国道307号の東近江市平柳町(起点)から同市池之尻町(終点)の区間(L約4・9q)の現道は、沿道集落(平柳町、湯屋町、中里町、北花沢町、南花沢町)内を通過しているため十分な車道幅と歩道の確保が困難で、狭い箇所では大型車同士がすれ違うと家屋すれすれで緊張を要し、家屋を傷つけることも起こりうる状況。
このため、検討され決定したバイパスルートは、宇曽川を渡って平柳町集落に入る手前で山側(祇園町側)にルートをとり、平柳古墳群の脇を通過して平柳町から南花沢町までほぼ307号と並行する形で田園地帯の中を2車線の道路が整備されている東近江市道柳立南花沢線を、できるだけ活用する法線を決定している。
バイパス道路の道路規格は第3種2級、設計速度は60q/h、2車線(片側1車線)歩道有り、計画交通量は約9263台/日。平面交差点予備設計の箇所は、平柳町(起点部)の現道取付箇所、祇園町の市道国道307号祇園線交差箇所、クランク状になっている市道柳立南花沢線を直線状に繋ぐ箇所、中里町の県道中里山上日野線との交差箇所、池之庄町の現道取付箇所(県道百済寺甲上岸本線との交差部を含む)―の5ヵ所。
提供:滋賀産業新聞