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建通新聞社(東京)
2019/07/02

【東京】田町キャンパス活用へ企画競争 東工大が方針

 東京工業大学は、田町キャンパス(港区芝浦17ノ1他)の敷地を活用し、公募型企画競争方式により民間事業者の提案に基づいて大学と民間施設、産学官連携施設などの複合施設を開発するため、事業実施方針を公表した。田町駅に近接する好立地を生かし、国際的な産業・研究拠点の形成を目指す。実施方針に対する意見・質問書を7月12日まで受け付ける。10月をめどに事業者の募集要項を公表する。2025年以降の着工、29年ごろの供用開始を想定している。
 「東京工業大学田町キャンパス土地活用事業」として、田町キャンパスに立地している東工大付属科学技術高校の大岡山キャンパスへの移転跡地を活用する。東工大が定期借地権を設定し、事業者が土地を借り受ける。高校などの既存施設の除却や大学・民間施設の建設に必要な費用は事業者が負担する。
 応募者の代表企業には、都内の都市再生特別地区で開発事業者として事業に関与した実績を求める。建設企業には、過去10年間に延べ10万平方b以上、高さ100b以上の建物の施工実績を求めている。
 田町キャンパスの敷地面積は2万2678平方b。用途地域は準工業と商業で、容積率は400〜500%。建ぺい率は60〜80%となっている。
 同キャンパスの土地は事業者に定期借地で貸し付ける。建物は大学と事業者の区分所有とする。大学施設の延べ面積は3万平方b程度を確保し、複合施設の低中層階に配置する。
 また、キャンパスの南側にある職員宿舎跡地(港区芝浦18ノ2)も開発対象とする。面積は544平方bで、用途地域は準工業地域。容積率400%、建ぺい率60%で、現況は駐車場。
 宿舎跡地に建設する施設は延べ2000平方b程度を想定。このうち大学施設には1500平方b程度を確保する。完成後、土地・建物は大学の所有とし、必要に応じて事業者に貸し付ける。
 事業者提案に基づき、原則として大学施設と合築する形で民間施設を整備する。産学官の連携施設の他、一部は賃貸の事務所とする。分譲住宅など、不特定多数に定期借地権を分割して転貸する用途は認めない。子育て支援施設や駐輪場なども整備する。
 文部科学大臣の認可後、10月に募集要項を公表。20年4月に提案書を受け付け、同年7月の事業予定者決定、9月の事業協定書締結を目指す。

提供:建通新聞社