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滋賀産業新聞
2019/07/02

【滋賀】近江八幡市 安寧のまちづくり拠点地域の整備事業

 近江八幡市は去る6月26日、15年(平成27年)に策定した「近江八幡市まち・ひと・しごと創生総合戦略」において、近江八幡市版CCRCプロジェクトと位置付けた『安寧のまちづくり』で、最初の整備となる西の湖エリア(同市安土町下豊浦地先)の市有地・国有地を活用する『安寧のまちづくり拠点地域整備事業「静かな水辺で暮らす」』の事業計画(国有地部分は構想)を公表した。
 安寧のまちづくり推進協議会及び安寧のまちづくり事業「静かな水辺で暮らす」ワーキンググループでの議論や意見等を、昨年7月に決定し9月に協定を締結したパートナー事業者と、官民連携で今年3月に取りまとめ策定したもの。
 パートナー事業者は、コーポラティブハウスを基幹事業としている不動産コンサルティング会社潟Rプラス(青木直之代表取締役・東京都渋谷区南平台町16番29号グリーン南平台ビル5F)を代表法人、建築工程の内製化と職人の育成で名を馳せる兜ス成建設(秋元久雄代表取締役・静岡県沼津市大岡1540―1)を構成法人とするグループ。
 事業計画は、まちづくりのコンセプトを『あらゆる世代が互いに交流し、健康を維持しながら、生涯暮らし続けられるまち』とし、市有地部分(元市営住宅用地A8037・2平方b)は、近江八幡らしいデザインで統一された町並みで、各住戸と繋がるコモンスペース(菜園)や、住環境を豊かにし、出会いの場となるクルドサックを配置した新規住宅地に開発する。まちづくりのコンセプトが派生していくことを期待し、地元企業の参加を促す事業スキームの構築も図るとした。
 また、国有地部分(元役場用地A8614平方b)は、高齢者の居場所づくり・生きがいづくり・健康づくりと、新旧住民の交流を生む仕組みづくりをコンセプトに市民農園を整備。地域住民と近隣の福祉施設利用者(高齢者・障がい者)が、農業を通してコミュニティを形成する機会の創出として、直売所やコミュニティカフェ等を併設して健康農園・地産地消拠点とする農福連携、県立農業大学校・県農業技術振興センターと連携して農の学びの場をつくる産官学連携も検討。一部を芝生広場にし、子どもたちのスポーツの場、イベント会場として活用する構想となった。
 市有地部分については現在、事業計画に沿って地区計画の協議を推進。今年度内に、都市計画決定し開発許可を得て着工することを目途に業務を進めている。20年度内にモデルハウスを建設し、分譲を開始することを目指していく。
 国有地部分については今後、構想を国に示して払下げに関わる協議をスタートし、早期の具体化を目指して行く考え。
 なお、近江八幡市版CCRCプロジェクト『安寧のまちづくり』事業は、16年3月に策定した基本計画で、市の立地環境や地域特性を踏まえ、▼まちなかの古民家で暮らす▼静かな水辺で暮らす▼晴耕雨読の暮らし▼レイクサイドの暮らし▼新世代アーバンビレッジで暮らす―の5つパターンの個性的な魅力を備えた拠点地域整備を掲げた。

提供:滋賀産業新聞