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建通新聞社(中部)
2019/07/01

【愛知】名市緑土 東山3期事業計画を日建設計総研

 名古屋市緑政土木局は東山動植物園の再生で、2020〜24年度を整備期間とする第3期事業計画の策定を日建設計総合研究所名古屋オフィス(名古屋市中区)に委託した。納期は20年3月19日。
 過去の来園者アンケートや市民意見などを踏まえて、事業計画を策定するとともに、サファリ的施設整備や正面エントランスゾーン整備に向けた調査を行う。
 サファリ的施設整備は、動物がすむエリアに人が入っていくスタイルの展示イメージ。展示面積は2f程度を想定しており、動物園北園か上池南側のエリアを候補地としている。
 他の動物園の事例調査などを踏まえて、各候補地で敷地造成した場合に利用可能な面積、インフラ整備や切り回し、工事ヤードの確保といった整備の難易度、敷地造成に伴う概算費用や工期などを把握する。その他、サファリ的施設整備のコンセプトや方向性、観覧方法などを考えるとともに、展示可能な動物についても検討する。
 正門エントランスゾーンの整備は、地下鉄東山公園から正門までの延長100b程度が調査の対象。地下鉄駅と公園を直結させて移動を快適化させたり、にぎわい空間化させ、動植物園を訪れる楽しさを高めたりするための調査を行う。
 他都市事例調査で、観光施設におけるにぎわい創出に用いられている手法や民間施設の導入などの状況を把握する他、駅からエントランスまでの移動手法とにぎわい創出手法を検討する。移動手法では、区間内(地下鉄開札〜エントランス部)に地下通路を設けるなど、地上だけにとどまらない範囲を検討対象とする方針だ。整備に当たっては民間施設の導入も視野に入れる。また、地下通路を設けるに当たっての構造面で実現可能性かどうかや、整備費についても把握する。その上で、地下埋設物下部を掘削する場合の工法案を比較検討する。
 再生プランに基づく施設整備は、第1期にアジアゾウ舎(ゾージアム)などの施設の他、民間ノウハウを活用したガーデンテラス東山・ひがしやまパレット上池などを整備。第2期にはニシローランドゴリラやチンパンジー獣舎の整備を完了させた他、重要文化財温室前館などの整備を進めている。

提供:建通新聞社