東京都都市整備局は、築地まちづくり方針に基づく「0段階」の事業実施方針の作成作業を日本総合研究所(品川区)で開始した。築地市場跡地で段階的に進める再開発の前段階として、築地市場跡地の東側(築地本願寺側)の区域を対象に、舟運活性化などを視野に入れた船着き場周辺の整備を先行的に実施する計画。公募型プロポーザル方式による都有地活用事業の実施に向け、民間事業者の意見も反映しながら事業実施方針案と事業者募集要項案を年度内に取りまとめる。
築地市場跡地約23fの再開発では、敷地を定期借地により民間事業者に貸し付け、「0段階」から「3段階」まで大きく4段階に分けて整備を進める。
大規模で長期にわたる再開発の前段階となる「0段階」の事業では、水の都にふさわしい舟運の活性化や、現在も多くの人でにぎわう築地場外市場とのつながりの視点から、区域東側(築地本願寺側)のゲートゾーン(面積約2・4f)を先行整備する。中期(10〜20年間)の定期借地を設定し、舟運活性化などを視野に入れた船着き場周辺の整備を民間事業者に委ねる考えだ。
民間の資金力や技術力、ノウハウを最大限生かすため、事業者へのヒアリングなども実施した上で、事業実施方針や募集要項の作成を進め、20年度の事業者公募に備える。
次の第1段階では、おもてなしゾーンで国際会議場やホテルの開発を進める。第2段階で区域最大の交流促進ゾーンの開発を実施。最後の第3段階で、第0段階で整備したゲートゾーンを再整備することを想定している。
提供:建通新聞社