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日本工業経済新聞社(茨城)
2019/06/24

【茨城】ひたちなか市が新図書館計画/5500u、集会・交流スペースも

 ひたちなか市は中央図書館の建て替えに向けて「新中央図書館整備基本計画」を策定した。新図書館の規模は約5500uで、開架ゾーンのほかに集会や交流のためのスペース設置も想定する。管理運営方法は基本的に直営とする方針。整備地は候補となっている4カ所を中心に検討を進めている段階だ。
 現在、市内で図書館サービスの中心的役割を担う中央図書館(元町5−3)は1974年に開館。規模はRC造2階建て、延べ1868・14u。老朽化が顕著であるとともに、狭あいであり市民ニーズに十分に応えているとは言い難い状況にある。
 そのため市では2016年度から中央図書館の建て替えを総合的に検討。新図書館のサービスや施設のあり方を具体化するため同計画を取りまとめた。
 新図書館における諸室は利用者のためのスペースがエントランス・交流ゾーン(170u)、児童開架ゾーン(870u)、一般開架ゾーン(2065u)、集会・学習ゾーン(520u)。
 管理のスペースは事務・管理ゾーン(320u)、閉架書庫(500u)。そのほか階段や廊下、トイレなどの共用部分(総面積の20%)を含めた合計面積を約5500uと試算した。蔵書冊数は約50万冊と想定する。
 具体的な整備方針をゾーンごとに見ると、エントランス・交流ゾーンには情報コーナーや飲食スペースなどを配置。電子掲示板や自動販売機、ロッカーのほか自然を感じられる水槽・観葉植物などを設置する。
 児童開架ゾーンは開架スペースのほか子どもが使いやすい高さのカウンター、読み聞かせなどで使うおはなしの部屋、子ども用トイレ、授乳室などを設ける。
 一般開架ゾーンには中高生向けの居場所となる空間やインターネットコーナー、対面朗読室など配置。開架スペースの面積は1820u程度。
 集会・学習ゾーンでは個人やグループで利用できる学習室を整備。多目的室(視聴覚室)は講座やイベント、映画会での利用を想定し、防音に配慮して音響設備や映像設備も設置する。そのほかある程度の遮音性を有した会議室も設ける。
 事務・管理ゾーンには事務作業室や会議室、更衣室などを配置。公用車両保管のための車庫は、天候に左右されず積み込みが可能となるように配慮する。
 閉架書庫は収蔵用冊数25万冊程度とし、資料の保存に適した空調・照明とする。
 また駐車場については110台分のスペースを確保する計画。
 管理運営手法については、市ではこれまで直営で管理運営を行ってきたことから、検討は必要なものの新図書館も直営で運営する方針だ。
 建設地は現況敷地(元町5−3)、市営元町駐車場敷地(元町4−4)、青少年センター・生涯学習センター・市営勝田中央駐車場等敷地(勝田中央14−2、−9)、東石川第四公園グランド敷地(石川町25)の4カ所を候補とし、比較検討。前述の候補地以外にもふさわしい土地があれば加えて検討する考え。建設地の決定および工事の着手時期は現段階では未定。