東京都都市整備局は、放射第10号線と放射第27号線、補助第103号線の3路線の計画見直しに向けた調査業務を都市計画21(中央区)に委託した。いずれも都市計画道路の整備方針(第4次事業化計画)の中で「計画内容再検討路線」に位置付けた路線で、事業化に当たっての課題解決に向け、必要な道路機能を改めて検討し、道路線形や幅員、構造など事業内容の方向を定める。
調査業務の対象は▽放射第10号線(環状8号線〜放射第10号支線1)▽放射第27号線(環状1号線〜放射第5号線)▽補助第103号線(放射第32号線〜補助第121号線)―の3路線。
千代田区大手町(大手町交差点)と北区岩淵町(新荒川大橋)を結ぶ放射第10号線では、環状第8号線との接続部から新荒川大橋までの延長390bの本線区間と、新荒川大橋交差点と環状第8号線の赤羽交差点を結ぶ支線1の延長180b、この二つの路線と接続する環状第8号線の延長約380b(計約950b)の計画について、必要とされる道路機能を改めて検討する。
千代田区内を通過する放射第27号線は、皇居の北側で環状第1号線(竹橋駅付近)と放射第5号線を連絡する延長2230b。沿道には築地塀や江戸城の城壁の中でも最も高い石垣など移転や撤去が困難な建造物が残っている。そこで、骨格幹線道路としての事業の実現性や施工性を改めて検証し、必要な道路機能を検討する。歩行空間の新たな整備手法についても考える。
補助第103号線では、墨田区内で補助第121号線と放射第32号線に接続する、北十間川に沿った延長480bの区間が対象。押上駅に近接し、東京スカイツリーの開業に伴って交通の動きが大きく変化していることに加え、北十間川の護岸改修に伴って河川沿いに遊歩道が設置されるなど、周辺整備が進んでいるため、周辺のまちづくりや交通動向を踏まえて必要な道路機能を検討する。
これらの検討結果を基に、道路の線形や幅員、構造などの計画の方向性を定める際に必要となる、関係機関との協議資料を作成。併せて都市計画変更や住民説明に必要な資料を更新する。
提供:建通新聞社