松戸市は、旧国保松戸市立病院跡地売却に係るサウンディング型市場調査を実施する。7月4日に実施要領を公表し、8月に対話の参加受付と対話を実施、9月下旬に調査結果の概要を公表する予定。その結果を踏まえて、早ければ10月下旬にも同跡地活用事業者募集のための公募型プロポーザルの手続きを開始し、来年3月上旬ごろに事業者を選定する予定。
同跡地(上本郷2−4005他)については、千駄堀への病院機能移転に伴い、2017年12月の閉院以来、現在も未利用の状況が続いている。こうした中で、地元から医療施設の誘致要望が出されるなど早期活用を望む声が高まっていることから、跡地活用事業者の募集に向けて、サウンディング型市場調査を実施。民間事業者の参入の可能性を探るとともに、対話の結果を公募の条件や提案条件などに反映させる。
対話などを含め、同調査に参加することができる対象者は、当該跡地(建物含む)の購入を検討し、当該跡地活用事業者となる意向を有する法人または法人のグループ。地元の要望等を踏まえ、跡地活用事業者の公募では、一定の医療施設の計画を事業提案の条件とする考え。
サウンディング調査の担当部署は、市立総合医療センター事務局管財課。現時点での想定スケジュールは、実施要領の公表が7月4日、現地見学会の参加受付が同5日〜19日、現地見学会の開催が同23日〜30日、対話の参加受付が8月8日・9日、対話(追加対話含む)が同20日以降、調査結果概要の公表が9月下旬。
同跡地について市は、土地・建物を含めた売却を考えており、跡地活用事業者は公募型プロポーザル方式で募集する予定。
主な対話の内容は、@計画が可能な医療施設の具体的な用途と規模Aすべてを医療施設として計画する可能性B跡地(建物含む)の購入可能額C建物の活用可能性D建物を解体する場合の存置部分(地下構造物や杭等)E契約から事業着手(解体工事等)までの期間F総合設計制度など容積率の緩和制度活用G計画する事業と施設がもたらす市病院事業への貢献度H計画する事業と施設がもたらす市や地域の活性化などへの貢献度I計画する事業と施設がもたらす地域コミュニティなどへの貢献度J近隣への配慮等。
売却対象物件は、病院本体敷地(1万3297・22u、図面ア)、5号館臨床研究棟敷地(1093・04u、図面イ)、レントゲンフィルム保管庫敷地(207・38u、図面ウ)の3か所。
病院本体敷地内には1号館(RC造地下1階地上5階・塔屋2階建て、延べ1万1479・36u)、2号館(RC造地下2階地上6階・塔屋1階建て、延べ7324・12u)、3号館(RC造地下2階地上4階・塔屋2階建て、延べ7521・9u)、4号館(RC造地下2階地上平屋・塔屋1階建て、延べ3182u)、診療事務室(RC一部軽S造地下2階地上平屋建て、延べ457・77u)、夜間急病小児センター(軽S造平屋建て、延べ156・87u)、5号館臨床研究棟敷地には同建物(RC造地下1階地上4階・塔屋1階建て、延べ2188・58u)、レントゲンフィルム保管庫敷地には同建物(RC造3階建て、延べ278・47u)が残っている。
病院本体敷地は第1種住居地域(建ぺい率60%、容積率300%)、5号館臨床研究棟敷地は第1種住居地域(建ぺい率60%、容積率200%、第1種高度地区)、レントゲンフィルム庫敷地は第1種中高層住居専用地域(建ぺい率60%、容積率200%、第1種高度地区)だが、病院本体敷地は容積率を200%に変更し、併せて第1種高度地区に指定する予定。