JR鳥取駅周辺の賑わいづくりに向け、駅北口と商店街を結ぶスクランブル交差点の計画が前進することになった。7日、県と県警、鳥取市、商工会議所によるトップ会談があり、実務協議会を設置した上で、交通安全上の基礎調査を実施することを確認した。
駅北口では、駅と商店街を直接つなぐルートは地下通路しかなく、バリアフリーの面から問題があるほか、外国人訪問客にとっても経路が分かりにくいといった意見が上がっていた。市は長年にわたり地上横断歩道の整備を求めており、交通量が多く、安全上の課題が壁となっていた。
会談には平井伸治知事と佐野裕子県警本部長、深沢義彦市長、商議所の藤縄匡伸会頭らが出席。駅北の賑わいについて、県警トップの佐野本部長が「道路交通の安全に留意しつつ、関係各方面と一緒に前向きに取り組みたい」と発言し、スクランブル化への道筋が開かれた。
今後4者が連携して実務協議会を設け、市は県警などと相談しながら人の流れや交通量といった基礎調査を今年度に実施する。その後、新市庁舎が今秋に完成する機会をとらえて、駅周辺の活性化計画をまとめる。
トップ会談後、深沢市長は「駅周辺計画は区画整理が終わった40年前の発想のまま。分かりやすい歩行者の動線やバリアフリー化といった検討にやっと緒に就いた」と、期待をにじませた。
日刊建設工業新聞