高知県は18日、佐川町加茂に建設を計画している新たな管理型最終処分場整備に関連し、6月補正予算案に測量や設計の委託料など1億9876万円(債務負担行為6759万円)を開会中の6月定例議会に追加提出すると発表した。7月以降、測量調査、地質調査、基本設計、進入道路概略・予備設計、長竹川増水対策に向けた測量などを順次外注する。順調に進めば2020年度に実施設計に着手し、21年度の工事発注を目指す。
予算の内訳は、測量調査に2410万円(債務負担行為1205万円)、建設予定地周辺の測量を行い地形の状況を確認する。地質調査・地下水調査には5595万円(債務負担行為2798万円)、地域住民の懸案事項である空洞調査も詳細に実施する。基本設計には3884万円(債務負担行為1942万円)、施設の構造や規模の概略をまとめる他、調整池の設計も合わせて実施する。進入道路概略・予備設計には1630万円(債務負担行為815万円)、複数のルート案を作成し、住民の意見を踏まえながらルートを決める。長竹川の増水対策には3046万円、改修計画策定に向けた測量や計画の概略検討を進める。建設予定地周辺地域の上水道整備への支援には3156万円、加茂地区の各世帯で利用している井戸の状況調査や水質検査を実施、上水道への切り替えの希望についての意向も確認する。
河川課が執行する長竹川増水対策以外の入札は、現状電子入札システムに対応していない環境対策課が執行する。今後、同課では電子入札とするか紙入札とするかを早急に協議するとしている。
今後は20年度に処分場の実施設計、進入道路の測量、地質調査、詳細設計を外注。並行して用地調査や用地取得を進め、21年度の工事発注を目指す。完成時期は23年度前半の予定で、既存のエコサイクルセンターの埋め立て終了見通しである23年3月末から数カ月遅れる見込み。
新たな管理型最終処分場の建設予定地を巡っては、17年度から候補地選定に着手し、18年12月に佐川町加茂とする案に絞り込んだ。その後、地元住民との話し合いや見学会などを重ね「一定の理解が得られつつある」と認識。5月28日に県として佐川町加茂を建設予定地とすることを決め、31日に佐川町に対し受け入れの申し入れを行った。これに対し佐川町は6月17日、条件付きながら施設整備の受け入れを承諾すると回答していた。
提供:建通新聞社