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建通新聞社(神奈川)
2019/06/18

【神奈川】相鉄鶴ケ峰付近連立 構造形式・工法固まる

 横浜市は相模鉄道本線・鶴ケ峰駅付近の連続立体交差事業(旭区)で、地下化する軌道や新しい鶴ケ峰駅の構造形式と工法を固めた。軌道の構造物は円形トンネル、箱型トンネル、擁壁の3タイプで、うち過半を占める円形トンネルを想定外径10・5bのシールド工法で建設する。新しい鶴ケ峰駅は最大地下4層の箱型トンネルとし、現在の駅の北側に開削工法で造る。2019年度内に環境影響評価(アセス)の方法書を作成・公表して地下化を確定するとともに、都市計画決定に向けた手続きもスタートさせたい考え。22年度の事業認可、33年度の供用開始を目標に掲げている。
 西谷駅〜二俣川駅間の約2・9`を事業予定区間に、軌道や駅舎を地下化して区間内の踏切10カ所(うち開かずの踏切5カ所)を除却する。事業費約740億円。18年3月に国の着工準備採択を得て、同年9月に比較案の高架式(除却踏切数8カ所、事業費約590億円)を併記する形でアセスの計画段階配慮書を公表した。相鉄が復建エンジニヤリング(横浜事務所、横浜市磯子区)への業務委託を通じて概略設計レベルの作業を進めている。
 構造形式と工法は、区間内で交差する水道道下の水道管を考慮した縦断線形(最深部約30b)などを基に固めた。具体的には、西谷駅側から二俣川駅側に向かって▽擁壁(軌道、開削)▽箱型トンネル(軌道、開削)▽円形トンネル(軌道、シールド)▽箱型トンネル(駅、開削)▽円形トンネル(軌道、シールド)▽箱型トンネル(軌道、開削)▽擁壁(軌道、開削)▽すり付け部(軌道)―とする方針だ。
 構造形式ごとの延長などは定まっていないが、軌道の円形トンネルの区間が最も長くなる見通し。また、軌道の箱型トンネルや擁壁は躯体幅が現在の線路敷よりも広くなるため、沿線の一部で用地取得が必要になるとしている。
 新しい鶴ケ峰駅の箱型トンネルは最下層に相対式2面2線のホーム、上層にコンコースや機械室などを配置する計画。現在の駅の北側に造るのは、一定程度の用地取得(軌道の円形トンネルの近接区間を含む)が必要なものの、付近にある公共用地の市営住宅跡地を活用できたり、現在の駅を仮受けしての工事に比べ工期短縮が見込めたりすることが理由だ。駅の北口周辺で検討が進むまちづくりとの連携も可能と考えている。

提供:建通新聞社