国交省が主体となり米子市青木地区で2011年から進めてきた「法勝寺川青木地区河川改修事業」がこのほど完成を迎えた。記念式典が1日に米子市榎原の米子市立尚徳小学校体育館で開かれ、関係者約70人を招いて盛大に祝った。
地元小学生で結成する「尚徳子供連」による太鼓の演奏で幕を開け、伊木隆司米子市長が壇上へ。「流域は法勝寺川・小松谷川の合流地点にあたり、長らく浸水被害に悩まされてきた。当地に安心・安全をもたらしてくれたことに感謝したい」とあいさつした。また来賓には地元国会議員や県議会議員も参列し祝辞を述べ、「法勝寺川・小松谷川を美しくする会」の大塚清徳会長は「待ち望んだ工事完成。今後下流には『水辺の楽校』構想に基づく整備も控え、一帯の景観が住民にとっての憩いの場になれば」と期待の言葉を寄せた。
斉木正一県議会議員の発声でくす玉開披を行ったあと、関係者は西博之日野川河川事務所長の案内で現地見学会へ。機能について説明を受けながら、真新しい施設を見て回った。
法勝寺川青木地区河川改修事業は11年からスタートし、完成に至るまでの8年間で投じた事業費は総額約38億円。「法勝寺川の流下能力不足解消」「法勝寺川から小松谷川への背水影響軽減」の二つを軸に事業計画を定め、前者には河道掘削や橋りょう撤去、また後者には樋門撤去や可動堰の建設、背割堤のかさ上げなどの対策を施した。完成を間近に発生した18年9月洪水では小松谷川の水位を約2・5b低下させる効果を上げ、当該地区の浸水被害軽減に大きく貢献した。
日刊建設工業新聞