鳴門市は、市新庁舎建設工事の「基本設計業務」の委託先を決めるため、公募型プロポーザル方式で選定した結果、大建設計大阪事務所(大阪市西区)を受託事業者に特定した。今後は6月中旬をめどに契約手続きを行い、年度末までの完了を目指して業務を進めていく考え。基本設計完了後はデザインビルド(DB)方式による事業者選定に入る。
基本設計者の選定作業は、3月に公告した公募が参加者ゼロで中止となり、条件を一部緩和し4月に再公告したところ、基本計画を担当した同設計事務所の1者だけが参加していた。提案内容を審査した結果、470点満点中338・1点の評価を受け、採用が決まった。提案限度額は税込み5500万円。業務期間は2020年2月29日までを見込む。
事業は、新庁舎を現本庁舎や市民会館等が所在する敷地約1万7200平方bに整備する。分散する庁舎機能を集約化する他、移転後に敷地内にある既存建物の解体撤去を行い、駐車場を含む外構整備を図る。庁舎の規模は延べ1万〜1万2000平方b(建築面積2400平方b)。概算事業費は税込み約62・2億円(延べ床面積1万2000平方b、免震構造で試算)を見込む。
なお、基本設計については、別途委託の新庁舎建設コンストラクション・マネジメント(CM)業務やオフィス環境整備業務、地質調査業務、敷地測量業務と並行して進める。整備に当たっては、実施設計と建設工事を一括で発注するデザインビルド(DB)方式を採用し、基本設計後はCM業務の追加委託を行い、速やかに設計・施工者選定作業に移行する運び。なお、基本設計者の選定が今回1カ月ほど遅れたため、年度内に見込まれていたDB方式による事業者選定は、20年度4月以降になる見通しだ。
順調なら19年度の基本設計、20年度の設計・施工者選定および実施設計と施工、22年度に新庁舎の竣工と供用開始を見込み、駐車場整備や外構工事を経て23年度に全体工事を完了させる。
提供:建通新聞社