愛知県西尾市吉良町などの敷地約52fにデンソーが計画する次世代自動車産業工場用地の造成に向け、愛知県企業庁は、124億円を投入する計画だ。県の6月補正予算案に関連する事業費を計上した。議決後、工事を発注し、早ければ年内に契約。2019年度中に着工するスケジュールを組む。
補正予算案には2億円と別に債務負担行為として122億円を配分。19〜23年度の5カ年をかけ、土工、法面工、防災工、撤去工、調整池築造工、排水工、構造物工、道路工、植栽工などを一括で発注する。建設地は国道23号岡崎バイパス西尾東インターチェンジから4`に位置する西尾市吉良町と善明町の敷地。
設計はオオバ名古屋支店(名古屋市中区)が担当し、作業は大詰めを迎えている。
また、造成工事に向けて県は、造成に伴い必要となる保安林解除の手続きを円滑に進めるため、国家戦略特別区域での「解除確定告示の処理の特定」を活用。豊田・岡崎地区研究開発施設用地造成事業(トヨタ自動車への引き渡し予定)とともに、区域計画案の特区申請を実施。近く開催される国家戦略特別区域諮問会議に諮ることになっている。
大村秀章知事は、「デンソー用地はすでに地権者の同意も得ており、できる限り早い引き渡しを目指す」と話す。
6月議会は6月14日の開会を予定。産業首都あいちの実現に向け、日本一の産業力を一層強化するため、デンソーと西尾市からの開発要請を受け、オーダーメイド型の造成整備がスタートする。
提供:建通新聞社