総社市は、耐震性能の不足や老朽化などの課題を抱えている市役所本庁舎を建て替えるため「総社市庁舎建設基本構想」をまとめた。2019〜20年度の2カ年で基本計画・基本設計の策定に向けて、庁内で発注の準備を進めている。21年度に実施設計、22年度に建設に着手し24年度内の完成を目指す。
基本構想は、18年度に設置した庁舎建設庁内検討委員会が協議しまとめた。新庁舎建設は「総社らしさ」を意識し「総社市民と一緒につくる庁舎」を目指して「総社愛が凝縮した庁舎」など三つの基本理念を掲げた。
新庁舎は、現庁舎を使用しながら駐車場スペース(庁舎北側・南側・東側)に建設する方針。全体の敷地面積は1万1619平方b。規模は延べ床面積1万2000〜1万4000平方bとした。建設事業費は60億〜70億円(建築単価・1平方b当たり50万円)と試算。合併特例債を資金に市が直接事業を行う「直接建設方式」で建設する。
内部は、ワンストップサービスを考慮した機能的な窓口を始め、市民活動や交流の場として利用できる多目的ホールや打ち合わせスペース、情報発信などに利用できるギャラリースペースの設置を検討する。また、災害時の指示拠点としての会議室や災害時応急物資の保管場所、ユニバーサルデザインに配慮した動線とする。この他、キッズスペースや授乳室、多目的トイレなども設置したい考え。駐車場は立体駐車場の建設も視野に入れながら150台以上の来庁者用駐車場、140台程度の公用駐車場を検討する。
19年度当初予算で基本設計費1億1429万円(19〜20年度債務負担行為)を設定。現在、公募型プロポーザル方式を含めた発注方法や基本計画と基本設計を一括にするか別途にするかなどについて調整中で、早期に委託手続きに入る。
現庁舎は新庁舎完成後の25年度に解体、26年度に駐車場など外構整備を行う予定。現本庁舎は鉄筋コンクリート造地下1階地上3階建て(塔屋1階)延べ4602平方b、西庁舎は鉄筋コンクリート造一部鉄骨造3階建て(塔屋2階)延べ1499平方b、保健センターは鉄筋コンクリート造3階建て(塔屋1階)延べ1463平方b。
「提供:建通新聞社」