北千葉道路の沿線7市の首長、議会議長で構成する北千葉道路建設促進期成同盟(会長・清水聖士鎌ケ谷市長)は4日、千葉市内のオークラ千葉ホテルで2019年度総会を開き、19年度事業計画・歳入歳出予算などの議案を可決。総会後には清水会長らが県庁を訪れ、全線の直轄編入など4項目からなる要望書を森田知事に手渡し、早期の全線開通を求めた。
総会では清水会長があいさつ。先月23日の第9回北千葉道路連絡調整会議で、外環道から国道16号までの約15qの一般部・専用部の概略計画が合意されたことについて「事業化に向けて大きな前進」との考えを示し、「関係機関と連携を強化しながら道路整備に向けた十分な予算が獲得できるよう、国や県に対してより効果的な要望活動を行っていく」と述べた。
一方、来賓として出席した甲斐一洋・首都国道事務所長は、開通から1年たった外環道が、時間の短縮や渋滞解消など大きな効果を発現していることを踏まえ「北千葉道路についても外環道と同じように多くの喜びを沿線の皆様に届けられるように、沿線市と連携を密にしながら計画の具体化へ向けて努力していく」と話した。
また、来賓としてあいさつした河南正幸・県県土整備部長は、外環道〜船橋市区間について「都市計画変更の手続きと環境アセスメント手続きを並行して行っている。本年1月から環境影響評価の準備書の作成に向けて環境調査に入っている」と報告。そのうえで「今後は、合意された概略計画に基づいて、都市計画変更に向けた具体的な手続きを着実に進めたい」と述べた。
一方、総会後の県知事要望では、清水会長が「成田空港から外環道を通じて首都、北部地域をつなぐ北千葉道路は防災対策上も重要な道路なので、早期の全面開通に向けて力添えを賜りたい」と要望。これを受けて知事は「外環道の千葉県区間の開通で非常に利便性が高まった。次は北千葉道路をしっかりやっていかなければならない。皆様としっかり歩調を合わせながら国にお願いする」と応じた。
北千葉道路は、東側区間で成田市船形〜押畑間の約3・8qが本年3月に開通。西側の未事業化区間の市川市〜鎌ケ谷市間の約9qを含む小室IC以西の約15qは、県が18年1月から都市計画変更及び環境アセスメントの手続きに着手。本年1月からは、環境影響評価準備書の作成に向けた現地調査を進められている。また、先月23日の千葉県道路協議会及び北千葉道路連絡調整会議で、同区間の専用部・一般部の概略計画について、国・県・沿線市・東日本高速道路で合意した。
要望事項は次の通り。
▽全線開通の実現に向け、国道464号の全線の直轄編入を図る。
▽北千葉道路の西側区間(小室IC以西)について@専用部と一般部の併設構造とし、専用部については直轄事業と有料事業の合併施行の計画として早期事業化を図るA都市計画変更及び環境アセスメント手続きについては、引き続き地域住民等へ丁寧に説明するとともに速やかに進めていく。
▽北千葉道路の東側区間(印西市〜成田市)は@成田市押畑〜大山間については、引き続き早期開通に向け整備するA印西市若萩〜成田市押畑間については、引き続き4車線での整備をする。
▽長期安定的に道路整備・管理を進めるため、新たな財源の創設を検討するとともに、20年度は道路予算全体を増額し、必要な予算を確保する。