熊本県の2019年度6月補正予算案が明らかになった。国の「防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策」に対応する事業が積み上げられ、一般会計の補正規模は244億円に膨らんだ。定例会は7日開会、24日まで。
補正予算の内訳は、熊本地震対応分19億3300万円、通常分224億6700万円。投資的経費は213億6600万円で、全体の9割近くを占める。
地震対応分では、熊本都市圏東部地域の復興に向けて取り組む県道熊本高森線4車線化に15億2500万円を追加。防災機能強化のための無電柱化工事等に充てる。
通常分は、国土強靱化162億7700万円(うち震災分との重複19億200万円)、その他80億9200万円で構成。地域道路改築40億1500万円、道路施設保全改築26億5900万円、河川改修10億9800万円、農村地域防災減災事業17億5400万円―などを付けている。
補正後の一般会計総額は8158億8800万円で、前年度同期と比べ3・4%のマイナス。
関係分は次のとおり
*熊本地震への対応分
【社会・産業インフラの機能回復】
▼県道熊本高森線の整備15億2500万円(国土強靱化分)=防災機能強化のための無電柱化工事等
▼火山砂防事業費1億6700万円(同)=砂防堰堤等の設置。外牧川地区(大津町)、一里山川地区(阿蘇市)
*通常分
【国土強靱化分】
▼地域道路改築費40億1500万円=国道及び県道の整備。国道325号(菊池市)含む109カ所
▼道路施設保全改築費26億5900万円=道路施設の防災対策等。国道219号(あさぎり町)含む179カ所
▼河川改修事業費10億9800万円=洪水・浸水対策のための河川改修等。樹木伐採及び土砂掘削(天明新川(熊本市)含む34河川)、河川改修等(大鞘川(八代市)含む5河川)
▼単県砂防施設維持管理費4億9800万円=老朽化した既存砂防施設(砂防堰堤等)の修繕。球磨川砂防堰堤(水上村)含む15カ所
▼治水堤防費4億5500万円=老朽化した既存護岸の改修。白川(大津町)含む23河川
【その他】
▼県有施設壁面等緊急点検事業(新規)6億9800万円=歩行者や利用者の安全確保のための県有施設の外壁・内壁等の緊急点検の実施
▼農村地域防災減災事業17億5400万円=排水機場等の湛水被害防止施設の整備及び農業用用排水施設の改修。金剛地区(八代市)含む8地区
▼農業生産基盤整備事業8億6600万円=農地の区画整理及び農業用用排水施設等の総合的な基盤整備。松の木堰(熊本市)含む18カ所
▼県営中山間地域総合整備事業2億9900万円=農業生産基盤や生活環境施設の総合的な整備。京の島地区(上天草市)含む7地区。
提供:
西日本建設新聞社公式フェイスブックページ:「
記者 建設探訪」