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滋賀産業新聞
2019/05/30

【滋賀】県病院事業庁 小児保健医療センターの整備事業

 滋賀県病院事業庁は、大型プロジェクトのひとつとなる「小児保健医療センター整備事業」について、6月上旬に設計業者選定に係る公募型プロポーザルを公告する。基本設計と実施設計を一括発注する方針で、8月下旬に設計者を決定・契約し、来年3月中旬に基本設計業務を完了する考え。その後は、2020年度中に実施設計を終わらせ、21年度の着工、24年1月の開院を目指す。
 小児保健医療センターは現在まで、小児の難治性疾患の中心的な専門機関として役割を担ってきたが、開設から30年以上が経ち、施設の狭隘化の問題、そして、小児期の疾患を抱えたまま成人する患者への対応が必要になってきたことなどから機能再構築を伴う改修案が浮上。これまでにアイテック(東京都中央区)が取りまとめた基本計画をもとに具体化準備が進められてきた。
 事業は、増加する重症児への量的・質的対応や小児から成人まで連続した切れ目のない医療が提供できる機能を整備するため、同センターと療育部(児童発達支援センター)、県立守山養護学校の3施設を県立総合病院(守山市守山)の敷地内に移転し、一体的に建て替える。
 新センターの想定規模は地下1階地上4階建(免震構造によるS造又はRC造を想定)、延1万3000平方b。病床数は現在の100床を維持する。概算総事業費は84億円。県立総合病院の本館(東館)跡地と周辺駐車場に建設する計画だ。療育部は延2900平方bで概算総事業費は13億4000万円。守山養護学校は同2000平方bで9億2000万円を見込む。養護学校の児童・生徒は入院患者(小・中学校生)に限定。両施設は一体的に整備し、小児保健医療センターと渡り廊下などで接続する。新センターの1階には外来のほか放射線、臨床検査、急変時対応、薬剤など、2階にはリハビリテーション、心理相談、SI(感覚統合療法)、ME(臨床工学室)、医局など、3階には病棟A(外科系)、手術室など、4階には病棟B(内科系)などの機能を配置する。 
 なお、同事業はCM(コンストラクション・マネジメント)方式により全体事業費の適正化を図ることとしており現在、このCM担当業者を公募型プロポーザルによって選定中で、来月7日には決定予定となっている。

提供:滋賀産業新聞