富山県建設業協会の19年度定時総会が28日、富山市のホテルグランテラス富山で開かれ、今年度事業計画を報告したほか、任期満了に伴う理事選任などを決議した。総会後の理事会では新役員が選任され、竹内茂会長(婦中興業代表取締役社長)の再任を決めた。
総会には、正会員540名のうち、委任状240名を含めて394名が出席。会の冒頭、あいさつに立った竹内会長は、「防災、減災、国土強靭化のための3か年緊急対策がまとめられ、今年度の当初予算は国、県いずれも今年度を大幅に上回り、大変うれしく思っている。地域社会を支える建設企業の経営基盤の強化と健全な発展のために、公共事業関係費の増額確保はもとより、各発注機関の連携が図られた発注・施工時期の平準化、地域の実情を踏まえた工事量の確保と、適切な発注ロットの設定などについて、引き続き発注機関等に強く訴えていきたい」と話した。
また、「担い手の確保・育成が喫緊の課題。引き続き、高校生に対する出前講座や保護者との懇談会を開き、建設業の魅力をPRするとともに、資格取得支援講座、各種講習会の開催などによる技術や技能の習得を支援していく」と述べた上で、「子供のころから週休二日制が当たり前の若者が建設業に定着するためには、長時間労働の是正、週休二日制の推進を含めた賃金・休日等の労働条件の改善、女性等の多様な人材が活躍できる環境整備、建設生産プロセス全体を通じた生産性の向上などが重要。各企業におかれては、こうした働き方改革の取り組みを積極的に進めていただきたい」と語った。
来賓からは、水口功県土木部長(知事代理)、筱岡貞郎県議会副議長(議長代理)、福濱方哉北陸地方整備局富山河川国道事務所長がそれぞれ祝辞を述べた。
議事では18年度事業報告と19年度事業計画および収支予算を報告。決議事項の18年度計算書類、理事・監事選任を審議しいずれも承認した。
19年度の事業計画によると、地域を支える建設業が着実に発展し、社会資本整備やその維持管理、災害時の応急復旧などの社会的使命をしっかりと果たしていくため、(1)災害に強い県土づくりを計画的に推進するための持続的・安定的な公共事業予算の確保(2)地域社会を支える建設企業の経営基盤の強化と健全な発展(3)働き方改革等の推進による魅力ある職場づくり(4)地域建設業の担い手確保・育成対策の推進(5)広報活動の推進(6)建設業における社会的責任への対応―を重点事項として積極的に取り組む。