横浜市医療局は済生会横浜市南部病院(港南区港南台3丁目)の移転再整備の最有力候補地に旧港南工場(ごみ焼却工場、港南区港南台8丁目)を選んだ。延べ床面積4万平方b以上を想定する新病院の建設に適した敷地の広さがあり、幹線道路沿いでアクセスも良いことが理由。地域の意見を聞きながら、2019年度内を目標に市としての方針を決定するとともに、済生会と基本協約を結んで事業をスタートさせる。基本計画から開院まで8年の事業期間と、現病院の解体などを含め約310億円の事業費を想定している。
済生会横浜市南部病院は人口急増などを受けて昭和50年代から整備を進めた地域中核病院の一つ。JR根岸線・港南台駅近くの港南区港南台3ノ2ノ10にあり、面積約1万4500平方bの敷地に500床(1床当たり面積59平方b)を持つ病院棟など総延べ床面積2万9421平方bの施設が立っている。市と済生会が共同で建設し、1983年に開院した。
現病院の老朽・狭隘(きょうあい)化などを背景に▽500床程度▽1床当たり面積80〜90平方b▽延べ床面積4万〜4万5000平方b―の新病院建設を想定。現地改築が難しいことから移転再整備を検討してきた。
最有力候補地に選んだ旧港南工場は環状3号線沿いの港南区港南台8ノ4ノ41に立地。敷地面積は約4fで、準住居地域(容積率200%)に指定されている。新施設建設に当たっては旧港南工場の解体と収集事務所の再整備が必要だ。
基本計画に1年、基本設計に1年半、実施設計・開発申請に2年、建設工事に3年、開院準備に半年で8年の事業期間を想定。また、想定事業費約310億円のうち▽建設費補助14億円▽設計・工事管理費補助3億円▽現病院解体6億円―で合計23億円の市負担を見込む。
提供:建通新聞社