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建通新聞社(中部)
2019/05/28

【愛知】名古屋市 次世代スカイビュートレインを検討へ

 名古屋市緑政土木局は、東山動植物園のスカイビュートレインに続く新たな基幹的移動施設の導入に向けた検討に着手する。動植物園再生プラン新基本計画に基づき、これまで庁内検討を行ってきたが、本年度に初めて導入可能性検討業務を委託する。整備素案をまとめるとともに、概算事業費や導入効果、課題などを整理する方針だ。業務では植物園内の移動施設検討も併せて実施し、2020年度以降の検討に備える考え。
 スカイビュートレインは、正門前から植物園門を結ぶ跨座式モノレールで、1987年に開業した。1編成5両の定員は75人で、1周約2`を20分程度かけて運行。軌条内に2編成が運転している。基幹的移動施設として機能を果たしている一方、動物園北園などにはアクセスしていないといった課題がある。
 本年度は、各門の利用者数や主要展示施設の配置、経路内の高低差や距離などを踏まえて、基幹的移動施設について導入ルートや乗降箇所など複数案からなる整備素案をまとめる。他園の事例調査とともに東山動植物園で導入するに当たっての概算事業費や導入効果、課題などを整理する。
 植物園の移動施設検討は、2018年秋に実施した電動カートによる試験運行の結果を基に、民間活力の導入を視野に入れた上で必要な資料をまとめる。
 導入車両は運行実績がある車両とする考え。走行ルートを整理するとともに、走行空間の改修必要箇所や簡易な停留施設(3〜4カ所程度)、車両格納施設について整備案と概算事業費をまとめる。車両導入や施設整備費の他、維持管理経費を算出した上で、民間事業者の採算性を把握するとともに、事業者に対する参入意向調査を行う。その上で事業化に向けた課題を整理して、公募条件の整理、募集要項の作成までを行う。
 所在地は千種区田代町瓶杁地内。
 検討業務は一般競争入札を公告した。入札書は6月4〜6日に受け付ける。履行期間は20年2月28日。

提供:建通新聞社