県土整備部は24日、土木公共事業の「6月補正案」250億円規模をまとめ、県議会主要各会派に概要を説明した。補正後の実質的な19年度当初予算は前年度を51億円上回る総額517億円(11%増)となる。6月補正案は来月7日開会予定の6月定例県議会に提出される。
知事選の影響で同部当初予算は骨格編成の266億円にとどまっており、肉付けの6月補正案は国の事業採択を受けて新規事業などを中心に積み上げた。その結果、6月補正としては過去最大級の250億6200万円に膨れ上がった。
補正後の一般公共事業は340億6000万円(前年度同期比63億円増)、単県公共事業は80億7000万円(同7億円減)。また、鳥取西道路の全線開通によって一般直轄事業(負担金)は37億9800万円に減少。事業費ベースでは138億円あまりを見込んだ。
一般公共のうち補助事業は、地域高規格道路が前年比40%増の52億円。そのほか橋梁補修の大規模修繕4橋や河川、砂防の一部事業が個別補助化されたため、補助全体では74億5400万円となり昨年度から倍増した。
一方、交付金事業についても、昨年度の重要インフラ点検を踏まえた「防災・減災、国土強靭化のための3カ年緊急対策」によって重点配分され、昨年度に比べて2割方増えた。
一般公共の主な事業は、岩美道路に30億円で浦富ICランプ部の橋梁下部工などを推進するほか、倉吉関金道路は10億円を付けて橋梁上・下部工の進ちょくを図る。河川は補助事業化された大路川(倉田と清水川)の排水機場整備と私都川のJR橋設計、水貫川排水機場の用地取得に6億2000万円を充てる。また、交付金の樹木伐採・河道掘削には緊急対策の11億2800万円を計上する。砂防は個別補助事業で重点投資する佐陀川など24カ所に13億円あまりを補正する。
日刊建設工業新聞