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日刊建設工業新聞
2019/05/21

【鳥取】6月1日以降/調査基準の上限値92%に

 県土整備部は土木工事2億円以上の調査基準価格を見直し、上限値を予定価格の90%から92%に引き上げる。調査基準価格は大規模な工事になるにつれ上昇する傾向にあるが、上限が拘束されているため、90%を上回っていても上限値の90%に設定していた。改正「調査基準価格等設定要領」は6月1日以降の調達公告から適用する。
 国交省は今年度から直轄工事の「低入札価格調査基準」を改正。調査基準価格の設定範囲を予定価格の「70〜90%」から「75〜92%」に見直しており、同部も国基準に足並みをそろえる。
 従来、同部は土木工事2億円未満の調査基準価格を予定価格の93%を上限に、県独自の算定式により92%程度に設定している。しかし2億円以上については、国の算定式を準用し昨年4月以降からは上限を90%としていた。
 同部は昨年度から「低入札価格調査制度」の全面適用に伴って調査内容を厳格化。事実上、調査基準を下回ればほぼ落札が不可能な仕組みにした。このため今回2億円以上の調査基準見直しは、実質的な最低制限価格の引き上げに等しい。
 ただ、同部が2億円以上の各工事を試算したところ、調査基準は90%前後で推移。
90%を上回ったのは共通仮設費や現場管理費のウエートが高い橋りょう上部工など一部工事に限られた。
 また、調査基準価格から下のラインに設定する失格基準の上限値については、現行通り予定価格の88%に据え置く。
 一方、土木工事2億円未満の失格基準価格は、2億円以上の調査基準価格の算定式と同じであるため、同様に上限値を現行の90%から92%にあらためる。

日刊建設工業新聞