総務省がまとめた2018年度(3月末時点)の公共事業施行状況によると、神奈川県の契約率は88・2%となった。前年度との比較では、2・1ポイント下落している。政令市は、横浜、川崎の2市が前年度の水準を上回った一方、相模原市は下落した。その他の市町村は全国平均を超えたものの、前年度比ではマイナスとなった。
全国の都道府県・市区町村について、17年度から繰り越された予算と18年度予算の合計額(国庫補助事業、地方単独事業含む)をベースに集計したもの。調査項目は予算計上額と契約済額、支出済額。
神奈川県の予算計上額は1864億円。このうち契約済額は1644億円、支出済額は1124億円だった。契約率88・2%は、都道府県平均82・4%を5・8ポイント上回っている。47都道府県の中で契約率が90%を超えたのは6府県。トップは愛知県の95・8%だった。
政令市の状況を見ると、横浜市は予算計上額3893億円の89・9%に当たる3502億円を契約済み。契約率は前年度より1・4ポイント上昇している。支出済額は2279億円に上る。
川崎市は予算計上額1876億円のうち1519億円、相模原市は413億円のうち287億円を契約済み。契約率は川崎市が81%(前年度比2・1ポイント上昇)、相模原市が69・7%(同2・5ポイント下落)。支出済額は川崎市が1015億円、相模原市が162億円となっている。
全国20政令市の平均契約率は83・4%。トップは静岡市の92・4%で、横浜市は上から2番目、川崎市は12番目。相模原市は最も低かった。
また、政令市を除く県内市町村の予算計上総額は1865億円で、うち1563億円を契約済み。契約率は83・8%で、前年度の水準を0・8ポイント下回っている。全国市区町村の平均契約率は80・5%。
なお、全国の都道府県、市区町村を合わせた予算計上額は22兆5593億円。契約済額は18兆4290億円、支出済額は12兆2687億円。契約率は81・7%で、前年度同期より1・2ポイント下落している。
提供:建通新聞社