滋賀県土木交通部都市計画課は、2024年に行われる「第79回国民スポーツ大会・第24回全国障害者スポーツ大会」の主会場として施設整備・建設事業が進められている「金亀公園」の地盤改良など基礎工事を本格的に開始する。近く簡易型一般競争入札(総合評価方式)を公示、施工業者を決定し、県議会の承認後、10月にも着工し18ヵ月かけての施工を予定している。
工事内容は、現在農拓地である第3種陸上競技場予定地に1万4000立方bの盛土と地盤改良用杭(長さ20b)1800本を競技場400b×8レーンとその周辺、民家と隣接している箇所等に設置。
同地域は、今回のスポーツ大会に競技用予定地として県が購入したものの元は、田畑であり競技をするには現状不十分。そのため同課は、該当地の地盤改良を行い競技場として使用可能にしていく。
また同工事と同じ時期に、私立近江高等学校、彦根市立城北小学校の隣接箇所への擁壁設置、排水用函渠整備が計画されている。順調にいけば8月後半から9月頃に施工業者を事後審査型一般競争入札にて決定し、隣接する両校関係者と調整しつつ第3四半期より7ヵ月かけて整備する予定だ。工事内容は、隣接する両校のグラウンド側に高さ1bの擁壁を440bに敷設、排水用の函渠をお堀側へ70b整備する。
金亀公園は、24年の「第79回国民スポーツ大会・第24回全国障害者スポーツ大会」でメインスタジアムとなる第一種陸上競技場を中心に多くのスポーツ施設が設置される予定で、同大会に備えて大規模な整備が行われている段階。全体事業費は約200億円であり、内訳は競技場整備費約106億円、公園内整備費約94億円となっている。
競技場予定地は限られた敷地であり、県は有効に活用するために施設のコンパクト化を実施。周辺施設の照明を目立たないように施設内の柱などに搭載したり、排水路を目立たないものにするなど景観に配慮。名城彦根城のおひざ元らしい堂々としつつも奥ゆかしさのあるものにしていく方針だ。
なお、今回の事業により市営金亀公園と県営金亀公園を結ぶ連絡橋は、スタジアムに合わせて建設が予定されているものの、先だって一部の作成を早ければ今年度末にも着手していく。
提供:滋賀産業新聞