手取川における白山頭首工などの更新整備を図る手取川流域地区かんがい排水事業推進協議会(会長・山田憲昭白山市長)の19年度総会が24日、白山市のグランドホテル白山で開かれた。この中で事業主体の北陸農政局は、20年度中の事業完了に向けて、19年度に13・4億円を投入し、白山頭首工および上郷用水路(宮竹サイホン)を仕上げるスケジュールを説明した。
安藤ハザマにより、14年度から国営事業として施工中の白山頭首工本体は、すでに固定堰、魚道部分が完成しており、現在は右岸側の取水口、土砂吐、ゲート部分に移行している。19年度は、土木工事として1、2号土砂吐底盤、かんがい用取水口底盤の補修、発電用1、2、3取水口補修、ゲート工として発電兼用取水口1、2、3号制水ゲートの更新に取り組み完成させる。
川底を横断する上郷用水路(宮竹サイホン、全長424メートル)改修では、すでに川底部分をパイプ・イン・パイプ工法により改修しており、19年度には残工事となる上下流取り付け水路補修、ゲート設備における扉体、開閉装置の更新、修繕を終えるとした。これにより残る工事は水管理施設となる。
この日の総会には、山田会長や関係自治体幹部、県議会議員らが出席。山田会長は「令和2年度の完成に向けて皆さんとともに頑張っていきたい」とあいさつ。石川県の西川透参事(農業担当)は「国営事業の一日も早い完成を期待している。県としては関係機関と連携しながら、関連する県営かんがい排水事業の推進に全力で取り組んでいく」とした。