大阪・関西万博の実施主体となる2025年日本国際博覧会協会は、「会場基本計画策定調査業務」と「基本計画策定調査業務」の公募型プロポーザルをそれぞれ公示した。いずれも6月10〜14日に応募書類を受け付ける。書類審査とプレゼンテーション審査を経て、6月中〜下旬に委託先を決定する。万博会場の整備に向け、いよいよ具体的な計画策定に着手する。
17年9月に博覧会国際事務局(BIE)に提出した立候補申請文書(ビッド・ドシエ)を踏まえ、会場整備の基本・実施設計を行うための基本計画や、全体事業計画を策定する。両プロポーザルへの共通の参加条件として、▽BIEの承認のもとで開催された国際博覧会に係る会場の基本計画業務▽敷地面積30f以上のテーマパークの基本計画業務▽敷地面積50f以上の地方博覧会の会場の基本計画業務―の実績を求めている。
会場基本計画策定調査業務では、会場内外の動線計画や会場内ゾーニング計画の具体化などを行う。また、会場内インフラの整備について、基本・実施設計に向けた与条件を整理する。契約期間は20年3月23日まで。委託上限金額は3億4000万円(税込み)。
一方、基本計画策定調査業務では、会場基本計画策定調査業務の受託者と連携し、事業計画の策定支援、事業検討スケジュールの策定などを行う。契約期間は20年9月30日まで。委託上限金額は1億1000万円(税込み)。
17年9月に経済産業省が公表した会場配置計画によると、会場面積は夢洲の約155f。中心部にパビリオンなどを配置する他、南側水面に水上施設、西側緑地にアウトドア施設などを整備する。ボロノイパターンと呼ばれる反復的な幾何学パターンを取り入れ、あえて中心を作らない離散型の会場デザインとし、会場内の5カ所に「空」(くう)と呼ばれる大広場を設置。2カ所のエントランスとつなぐようにメイン通りを整備し、その上には大屋根を設置する。メイン通りには水路や緑の並木を整備する他、シャワーミストを設置するなど暑さ対策も行う。会場建設費は1250億円程度を想定している。
提供:建通新聞社