九州地方整備局鹿児島国道事務所は、2019年度から国道3号鹿児島東西道路で上荒田地区シールドトンネル工(下り線)に着手する。発注に向けた公告を近く行う予定で準備を進めている。現在、同地区では立坑設置を整備中。シールドマシンの製作期間を考え発注するもよう。
同局管内で道路トンネルとして、シールド工法は初採用。大きさは、直径11.43mの専用シールドマシンを製作。セグメント構造を鋼繊維補強した高流動コンクリート仕様の耐力強化型で、マシン構造はシールド坑内から機械を用いて前方に薬液を注入する地盤改良併用仕様とする。
立坑は、上之園町側の地中連続壁工で土留め工等が完了。4月に市道の切り替えを行い、上荒田町側でも同様に進める。完成後はまず、掘削機械(シールドマシン)の投入、掘削により発生する土砂搬出および資材搬入等に使用するほか、ランプの一部になる。
総事業費は938億円で、進捗は事業費ベースで約32%、用地は約98%。残事業費は、トンネルでシールド2本(上下線、準備工含む)が593億4600万円(4014m)、避難連絡坑や本線部11m含むNATM工法部分は17億8900万円(50m)で大半を占める。
19年度予算は、前年度比135%増の26億8400万円を計上。内訳は工事費26億1600万円、測量設計費4500万円、用地費および補償費2000万円−など。