大阪市は、PFI方式での整備を予定している天保山客船ターミナルについて、事業実施方針を公表した。今後、9月に参加表明書などを受け付け、11月に入札、12月に落札者を決定する予定だ。事業方式は設計・施工・維持管理を一括して行うBTO方式を採用する。事業者決定後は、2020年3月に事業契約を結び、23年3月までに設計、建設する。維持管理期間は52年3月まで。
同事業では、17年度にPFI事業者を公募したものの、規定基準に達する提案者がいなかったため決定に至らなかった経緯がある。
今回の実施方針によると、参加資格は複数の企業で構成するグループ。応募要件に関しては、▽設計▽施工▽工事監理―などについて、それぞれ設定している。
設計や工事監理に当たる企業の応募要件は、市の「建築設計・監理(一級)」の入札参加資格があることなど。また、施工企業は、建築一式P点が少なくとも1者は1100点以上あることなどを設定。この他、共通の実績要件として、09年度以降に旅客ターミナル(延べ床面積1000平方b以上)の実績があることを課している。
新ターミナルの施設規模などは明らかになっていないが、前回公告時と同様になる見込み。前回の事業内容では、新客船ターミナルは基本的に平屋か2階建てで計画。施設内容は▽入出国審査スペース(2000平方b)▽荷物置き場(1350平方b)▽多目的ホール(1050平方b)―などとしていた。事業区域面積は全体で約1万0810平方b。
場所は大阪市港区築港3ノ11ノ1。
提供:建通新聞社