福井県ニューレスプ協会(筧和敬会長)の19年技術講習会は17日開催され、官庁担当者やコンサル、建設業の民間合わせ約170人が聴講し、既設吹付けモルタル・コンクリートのり面の維持補修の重要性と、同工法の優秀性に理解を深めた。
のり面診断・補修補強研究会が共催。会場は坂井市丸岡町熊堂の県産業情報センターで=写真。
冒頭、筧会長があいさつ。17年の会発足後、県内の斜面防災や維持補修の寄与へ、技術研鑚と工法の普及活動を進める活動内容をアピールした。
技術説明に当たった講師1人目。日特建設技術本部技術営業部の恵良桂司次長が、ニューレスプ工法の優位性について従来と比較し、道路交通への影響が低減され、狭あい地でも施工が可能。既設吹付と背面地山の密着を向上し背面地山の定量的な補強が可能と強調。
2人目の日本工営、小俣新重郎技術本部技師長が岩盤崩壊の発生と、これに伴う吹付け法面の不安定化について話した。89年(平成元年)に発生した越前海岸における岩盤崩壊や、地すべり、地震による吹付け法面の不安定化などを分析した。
続く特別講演は講師2人が務め、福井工業高等専門学校の辻野和彦准教授と、NPO福井地域地盤防災研究所の荒井克彦理事長が法面補修に関する見識を示した。