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建設新聞社(長崎)
2019/05/18

【長崎】川棚町新庁舎建設の基本設計まとまる

20年4月本体着工、事業費13―14億
  RC造3階建て 延べ2・7千平方b外観イメージ
 川棚町は役場新庁舎建設計画に関して、全体事業費が13―14億円になるとの見通しを示した。併せて、具体的なスケジュールも明らかになった。基本計画の中で本体工事費を8億5000万円から10億円と試算。今後進む実施設計の中で、具体的な工事費の算出等が行われる。2019年9月から第2別館の改修工事に着手。20年1月から3月にかけ本館棟の解体工事を行い、20年4月から本体工事に入る予定だ。川棚町は11日夜、町民に対し基本方針や事業概要等の説明を行った。
 町によると、建設地は中組郷1518番地1他の3530平方bの敷地。基本・実施設計は褐囓F社設計(長崎市)が担当。18年4月から基本設計業務に着手。今後、本格的に実施設計に入る。造りは鉄筋コンクリート造地上3階建て。延床面積2701平方b(1階1133平方b、2階1137平方b、3階431平方b)。建築面積は1320平方bとなる計画で、最高の高さは15・75bとなる見込みだ。外観イメージは大きなガラス張りが特徴。3階部分は勾配屋根とし、屋根には太陽光パネルを設置する。
 町は仮庁舎を建設せず、周辺にある町施設を仮移転先として使用する方針。現在は隣接する郷土資料館の改修工事(1階資料室・会議室の改修工事)を行っている段階だ。7月頃に第2別館の執務室を仮移転。9月から11月にかけ第2別館(1階・2階)の改修工事を行い、本館の執務室を仮移転させる。その後、20年1月から3月にかけ本館棟の解体工事を行い、20年4月から本体工事に入る。以降21年度早期に郷土資料館棟を解体。跡地で駐車場の整備工事を行う。
本体工事や外構・解体工事、設計費、仮移転に係る経費などを盛り込んだ全体事業費を13億円から14億円になるものと試算。資材が高騰する傾向にある中、町としては極力工事費を抑制したい考えだ。なお、仮移転を含む間接的な経費に関しても極力抑え、全体事業費の低減に努めるとしている。
 町は1993(平成5)年に庁舎建設基金の積立てを開始。基金額は18年度末時点で7億6000万円となっている。国の支援措置を活用。残る新庁舎建設事業の費用は起債で賄う。現庁舎は1957(昭和32)年に建設され、築後61年が経過。耐震化やバリアフリー化に対応していないうえ、庁舎内の壁に亀裂が入るなど老朽化が進んでいる。
 11日夜に開かれた町民説明会で山口文夫町長は新庁舎建設の必要性等を強調。新庁舎整備室の担当者が、これまでの経緯や基本設計の内容について説明を行った。質疑応答では「ガラス張りで明るいが、地震の際は耐えうることができるのか」「水害対策は大丈夫か」「車いすのままでも、一人で庁舎内に入ることができるのか」など質問。これに対し町や設計担当者は「カーテンオールとなっており、サッシよりも安全」「床の高さは80abであるため、現計画で問題ないと考える」「20分の1勾配で計画しているため、一人でも大丈夫」と答えた。ksrogo