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建設新聞社
2019/05/16

【東北・秋田】大館市がごみ焼却施設改良・運営のBOO事業者募集の実施方針公表

 大館市は、一般廃棄物処理施設(ごみ焼却施設)「大館クリーンセンター」の基幹的設備改良工事と運営を行うBOO事業者の募集について、実施方針を公表した。
 公募プロポーザル方式などによる事業者選定を予定しており、その場合、募集要項は7月に公表する予定。応募参加は、単独企業でも複数企業によるグループでも可。
 このうち工事を担当する企業は、参加者か協力企業かに関わらず、大館市に清掃施設で登録され、経営事項審査における清掃施設工事の総合評定値が1000点以上。処理規模45d/日以上の一般廃棄物焼却施設に発電機能を新規追加する工事を伴う基幹的設備改良工事の実績か、ボイラ・タービン付きで45d/日以上の一般廃棄物焼却施設の建設工事の実績があることなど。
 一方▽焼却施設に関する維持管理・運営業務を担当する企業▽焼却灰などの運搬業務を担当する企業▽焼却灰などの最終処分業務を担当する企業│は、いずれも同市に役務提供で登録されていることなどが条件。
 維持管理・運営企業は、参加者か協力企業かに関わらず、PFI方式かDBO方式、長期包括運営委託方式のいずれかの事業において、能力45d/日以上でボイラ・タービン付き一般廃棄物焼却施設を3年以上運営した実績を有することなど。
 同設設は、一般廃棄物処理施設の設計・施工から運営までを全国で初めてPFIで民間に委託し、特別目的会社(SPC)の大館エコマネジが運営している。同社は日立造船と丸紅が出資するエコマネジと、ユナイテッド計画が設立した。施設運営期間は20年7月までの15年間の契約。
 今回の計画は、この後に続く処理の継続と、老朽化に対応した基幹的設備改良工事を行うもの。PFI法に基づき、民間事業者が施設所有権を保持し、自らの資金調達により基幹的設備改良工事を施した上で、施設の維持・管理および運営を行うBOO方式で実施する。
 参加表明書の受付けは7月、優先交渉権者の決定は11月を予定。その後速やかにSPCの設立を促し、12月の事業契約締結を目指す。工事期間は2020年4月〜22年3月、運営期間は同年4月〜32年3月の予定。
 基幹的設備改良工事としては、既存設備の補修・更新・改造工事や、不要な施設の撤去のほか、設備の新設も計画。余熱利用設備(蒸気タービン設備)を新設して発電や熱利用を行い、二酸化炭素の削減や省エネ化を進める。
 現施設は大館市雪沢又右ェ門沢49の1地内に建ち、ごみ焼却設備(全連続燃焼式ストーカ炉、45d×2炉、90d/日)、灰溶融炉(バーナー式灰溶融炉、14d/日×1炉)から成る。アドバイザリー業務は日本総合研究所が担当。

 提供:建設新聞社