東京都都市整備局は、築地まちづくり方針に基づく「0段階」の事業者公募に向け、事業実施方針の作成作業に着手する。築地市場跡地で段階的に進める再開発の前段階として、ゲートゾーンに位置付ける築地市場跡地の東側(築地本願寺側)の約2・4fで、舟運活性化などを視野に入れた船着き場周辺の整備などを実施する考え。これに伴い、事業実施方針案と事業者募集要項案を取りまとめるため、希望制指名競争入札によるアドバイザリー業務の委託手続きを開始した。5月21日まで希望申請を受け付け、6月7日に開札する。官民の役割分担や事業実施の条件などを年度内に取りまとめ、2020年度に公募手続きを行う見通し。
築地市場跡地約23fの再開発では、敷地を定期借地により民間事業者に貸し付け、「0段階」から「3段階」まで大きく4段階に分けて整備を進める。
土地利用は「おもてなしゾーン」「交流促進ゾーン」「ゲートゾーン」「水辺の顔づくりゾーン」の大きく四つに区分。
浜離宮恩賜庭園に面する、おもてなしゾーン(想定面積約4f)には、展示機能を備える質の高い国際会議場や、ボールルームを備えた上質なホテルなどを導入する。区域中央の交流促進ゾーン(約13f)では、大規模集客・交流施設、新たな東京ブランドを創出するための研究開発施設などを整備する。区域東側(築地本願寺側)のゲートゾーン(約2・4f)には、交通ターミナル機能やホテル、サービスアパートメントなどを導入。隅田川に面する水辺の顔づくりゾーンでは、アメニティー性の高い広場・緑地、レストランなどを配置する。
これら再開発の前段階となる「0段階」の事業では、ゲートゾーンを先行整備する。約2・4fの敷地に中期(10〜20年間)の定期借地を設定し、20年度に事業者を公募。舟運活性化などを視野に入れた船着き場周辺の整備を実施する考えだ。
提供:建通新聞社