建設新聞社
2019/05/15
【東北・山形】ECI方式採用、公立置賜長井病院改築工事を公告
山形県の置賜広域病院企業団(中山順子企業長)は、ECI方式を採用した公立置賜長井病院改築工事の工事請負業者を選定するため公募型プロポーザルの手続きを開始した。
参加申請は今月20日12時まで同病院事務局へ持参または郵送で提出すること。郵送の場合は配達記録が残る方法とし提出期限必着とする。技術提案書の提出期限は6月24日12時までとし、7月2日13時30分にプレゼンテーションおよび選考委員会(委員長=中山企業長)によるヒアリングを実施し、同日中に優先交渉権者および次点者を選定する。施工者は、同月5日から11月末までの期間でECIによる実施設計に参画、工事請負契約の締結は2020年1月末を予定している。
参加資格は、2社で自主構成するJVで、このうちJV代表者は、建築一式工事について最新の経営事項審査総合評点が1700点以上、過去10年間に100床以上の病院の施工実績が3件以上あり、同じく過去にECI、PFI、技術提案型入札、デザインビルドによる施工実績があることなどを要件として求める。また、代表者以外のJV構成員は、長井市内に本社を有し、建築一式工事について最新の経審評点が700点以上とする。
公立置賜総合病院のサテライト病院と位置付けられている同病院(長井市屋城町2の1地内、敷地面積1万4403・29平方b)は、RC造6階建て、延べ8700平方b規模で1969年に建設された。現在は1階と4階部分のみを使用しており、老朽化が顕著なことから利用者の安全を確保するため2016年度に鈴木建築設計事務所で耐震診断を実施。その結果、耐震性能が不十分なため建て替えが必要と判断された。
新病院は現施設より規模を縮小し、耐震構造としたRC造2階建て(一部塔屋)、延べ4277・61平方b規模を予定している。病床数は計73床(一般病床50床、人工透析23床)を見込む。回復期・慢性期の患者受け入れの重点化が求められ、施設内に在宅医療推進の機能の付加などが構想されている。
昨年夏に設計業務を公募型プロポーザルで大建設計に委託しており、今後、ECI方式で11月末までに実施設計をまとめ、これをもとに20年2月〜7月の工期で厨房・エネルギー棟(RC造2階建て)を建設、同年8月〜21年1月末の工期で既存の一般病棟を解体、新病院の本格着工は21年2月を予定しており、竣工は22年1月末。
新病院開院後の同年4月〜7月末までの工期で、新病院建設中に空き室に一般病棟の患者を臨時受け入れしていた精神科病棟、診療管理棟および人工透析棟を解体。22年8月までに外構工事(駐車場184台)を済ませ、9月初旬にグランドオープンするスケジュール。総事業費は、29億円以内としている。
提供:建設新聞社