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日本工業経済新聞社(茨城)
2019/04/18

【茨城】守谷市が新給食センター整備へ/基本計画公表し6月にもDBプロポ


 守谷市はこのほど、学校給食センターの整備基本計画を公表した。新施設は現施設の東側を拡張して整備。敷地面積8500u以上で、2階建ての延べ約3700u、計画調理数8000食程度を想定。2022年4月からの稼動を目標としており、概算事業費は35億8900万円。これから拡張用地の買収に着手し、早ければ6月にも設計と施工一括のデザインビルド(DB)方式による公募型プロポーザルを告示する。
 市の給食センター(大柏1063ほか)では現在、小学校9校と中学校4校に1日当たり約6600食を提供しているが、児童生徒の増加により、25年には提供食数が施設の調理能力の上限(6900食)を上回ることが見込まれる。
 また、1984年築で約35年が経過し、雨漏り、配管の蒸気漏れ、引き戸やシャッターの隙間などが発生している。
 さらに非汚染エリアと汚染エリアの仕切りがなく、現在の衛生管理基準を満たしていない。
 これらのことから、市は整備基本計画を策定し、ことし2月4日に議員や校長など20人からなる「学校給食センター運営委員会」に諮問。3月8日に答申を受けた。
 その基本方針は、@安全・安心な給食の提供(HACCP〔全工程で健康被害を引き起こす可能性のある要因を科学的根拠に基づき管理する方法〕、ドライシステム)A機能的で快適な調理・職場環境の充実〔ストレスのかからない設備や動線)B経済的で効率的な整備・運営C環境負荷低減に配慮(太陽光パネル、蓄電システム、雨水活用、排水再利用)−
 導入機能は@給食機能(検収、下処理、調理、配缶・配送、洗浄)A管理機能(洗浄・滅菌、更衣・衛生・洗濯、事務、会議など)B食育機能(見学、研修、情報提供など)C屋外施設機能(食材搬入、配送、駐車場、受水槽、受変電設備、排水処理設備など)D付帯機能(景観配慮、植栽など)−。
 ゾーニングの基本的な考え方は、@HACCPに基づき汚染・非汚染区域を明確にするA効率的な搬入・調理・配送までの工程を可能にするB食材の仕入れ口が日差しの影響を極力受けないようにする−。
 施設計画では、北側に接する県道野田牛久線をメイン道路として出入口を設ける。駐車場は職員等用として50台以上、公用・来客用として8台分以上設置する。また敷地外周には防風・防砂のために緑地を整備する。
 概算事業費は土地整備費が1億2500万円、設計・監理費が1億700万円、建設工事費が24億4200万円、厨房設備等購入費が6億8200万円、食器等什器購入費が1億3800万円、既存センター解体費が8900万円。
 本年度当初予算で2億861万5000円を計上したほか、2020〜22年度までの債務負担行為として33億8041万円を設定した。
 これから別途、敷地東側の拡張用地(A4834u)の購入費1億7678万9000円と補償費285万2000円を補正予算案に計上し、4月24日の臨時議会に上程する。
 順調に取得できれば、6月にも公募型プロポーザルを告示。発注形式は事業期間を短縮する観点からDB方式とする。
 その後事業者を選定し、9月の定例議会で本契約の承認を得る見通し。
 スケジュールによると、19年度に基本・実施設計、地質調査、造成工事、20年度に建設工事、21年度に建設工事、厨房機器調達、22年度に既存施設解体に取り掛かる計画。