日本工業経済新聞社(茨城)
2019/04/17
【茨城】堅磐地区で河道掘削/常陸河川国道19年度河川事業
国土交通省常陸河川国道事務所は2019年度の河川事業の概要をまとめた。事業費は49億5500万円で、防災・減災、国土強靭化のための3か年緊急対策などにより18年度より大幅に増加。久慈川では堅磐地区(常陸太田市)で河道掘削、小島河川防災ステーション(同)で基盤整備、辰ノ口築堤(常陸大宮市)で用地補償などを推進する。那珂川では大野築堤(水戸市)で樋管新設や用地補償等、勝田築堤(ひたちなか市)で調査などを実施する。緊急対策では久慈川、那珂川で樹木伐採、河道掘削、堤防の法尻補強を行う。
19年度の主な河川事業の内容は次のとおり。
【久慈川辰ノ口築堤】
常陸大宮市辰ノ口地区で無堤部が残っているため築堤整備を計画。19年度は堤防整備に伴う用地補償等を実施する。場所は県北東部広域農道に架かる辰ノ口橋の上流の左岸側。
【久慈川小島河川防災ステーション】
久慈川の水防活動の拠点や資機材の備蓄基地として常陸太田市小島地区に河川防災ステーションを整備する。場所は木島橋の東側の県道62号線(常陸那珂港山方線)沿い。19年度は基盤整備等を継続する。
【久慈川堅磐河道掘削】
常陸太田市堅磐地区は河道断面不足や河道内の樹木繁茂によって久慈川で最も流下能力が不足しているため、19年度は河道掘削を実施する。
【那珂川大野築堤】
水戸市大野地区の堤防整備に伴い、18年度に着手した樋管工事を継続するとともに、用地補償等を進める。
18年度は「圷大野排水樋管新設工事」(函渠41・6m、盛土工約3100立方mほか)に松尾建設梶i佐賀県)の施工で着手。19年度当初の発注計画によると「中大野排水樋管新設工事」(排水樋管1基、L約40m、盛土工約4000立方m 法覆護岸工約400u、地盤改良工1式、矢板工約90枚、工事発注規模は3億円〜6億8000万円未満)を第2四半期に発注する。
【那珂川勝田築堤】
ひたちなか市の勝田地区で左岸側の堤防整備に伴う用地補償等を推進する。
【那珂川戸多環境整備】
那珂市戸多地区で水辺空間整備への基盤整備などを実施する。場所は県道城里那珂線に架かる那珂西大橋の上流左岸側。年度当初の発注計画によると「戸多地区環境整備工事」(掘削工約4万立方m、盛土工約2万5000立方m、高水護岸工約2000u、工事規模1億円〜2億円未満)を第2四半期に発注する。
【防災・減災、国土強靭化のための3か年緊急対策(久慈川)】
重要インフラの緊急点検の結果に基づき、樹木伐採、河道掘削、堤防法尻補強を実施する。
久慈川の実施箇所は次のとおり。
◆樹木伐採・河道掘削など
・常陸太田市藤田町地区
・常陸太田市下河合町地区
・東海村亀下地区、竹下地区
・常陸太田市幡町地区(里川)
◆法尻補強
・常陸大宮市宇留野地区
・常陸太田市小島町地区
・常陸太田市下河合町地区(3カ所)
・常陸太田市堅磐町地区
・日立市神田町地区
・常陸太田市松栄町・薬谷町地区(山田川)
・常陸太田市薬谷町地区(山田川)
・常陸太田市三才町地区(里川)
・常陸太田市落合町・内田町地区(里川)
【防災・減災、国土強靭化のための3か年緊急対策(那珂川)】
重要インフラの緊急点検の結果に基づき、樹木伐採、河道掘削、堤防法尻補強を実施する。
那珂川の実施箇所は次のとおり。
◆樹木伐採・河道掘削など
・水戸市渡里町地区
・ひたちなか市枝川地区
・栃木県茂木町河井地区
◆法尻補強
・常陸大宮市小場地区
・水戸市飯富町地区
・水戸市上国井町地区、那珂市戸地区
・水戸市青柳町地区
【河川維持管理】
管理している河川において堤防除草、堤防法面補修、塵芥処理、堤防点検、河川巡視、天端補修、堤防・護岸・樋管の維持修繕、堆積土砂の撤去、水門・樋管等の点検、水質事故・不法投棄対策などを行う。