徳島県住宅課は、「県営住宅新浜町団地建替PFI事業アドバイザリー業務」の委託先を決めるため、公募型プロポーザル方式で選定した結果、最優秀提案者を地域経済研究所(大阪市中央区)とピーピーアイ計画・設計研究所(同)、環境防災(徳島市)のグループに決めた。10日にも契約を交わし、業務を開始する運び。早期のPFI実施方針案の公表などを目指し、業務を急いでいく。
業務では、県営住宅の建て替えや維持管理などをPFI手法で実施するため、実施方針の策定や公表に係る支援、特定事業の評価・選定・公表に係る支援、民間事業者の公募や評価・選定などに係る支援、契約の締結などのサポートを求める。 アドバイザリー業務の期間は2020年3月20日まで。順調なら19年度中に実施方針案や要求水準書案などを公表する。その後はPFI事業の特定を受けて事業者の公募と決定、契約締結を目指していく考え。
事業は、徳島市新浜町地内にある同団地の老朽化、入居者の高齢化に伴い、集約化による維持管理の効率化を図るもの。県は04年度から順次建て替えに着手。これまでに新1号棟、新5号棟、新6号棟の3棟計116戸が完成。旧10号棟と旧11号棟、旧12号棟を集約し新2号棟27戸の整備を残す状況となっているが、新たに整備するに当たり、県事業としての建て替えは財政的に厳しいことから、これら3棟の集約化と移転後の跡地や建替事業予定地の余剰地活用をPFIで推進することにした。
先の導入可能性調査で検討した新2号棟の整備案では、新1号棟(鉄筋コンクリート造8階建て)に通路で連絡する形で計画しているため、鉄筋コンクリート造8階建ての住棟を見込んでいる。プランニングは1LDK、2DK、3DKで、この他集会所、駐輪場、駐車場を設ける計画。
また、PFI業としてのスキーム案では、県営住宅整備業務として、新2号棟の整備と維持管理・運営(または維持管理のみ)。また、余剰地活用業務として、新2号棟南側約1100平方b、旧10号棟敷地約993平方b、旧11号棟敷地約1450平方b、旧12号棟敷地約1063平方bの活用を事業範囲に予定。BTOまたはBT方式による事業方式を見込みPFI事業に着手する予定でいたが、維持管理業務をすでに整備済みの新1号棟・新5号棟・新6号棟も含めるなど、事業範囲を膨らませる形で再検討し、昨年立ち上げた県PPP/PFIプラットフォームの中で官民対話により意見を求めた経緯がある。
提供:建通新聞社