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北陸工業新聞社
2019/05/14

【富山】とやま新機軸/パートナーとして迅速対応/スター総合建設社長澤田聡氏/「合併で相乗効果発揮へ」 

 佐藤工業グループのスター総合建設とエス・エム・ケイが合併した。スター総合建設(富山市桜木町)を存続会社とし、持続的な企業価値向上へ新たなスタートを切った。
 エス・エム・ケイは機械工事に強みを持ち、土木仮設や揚重機、産業プラント・環境装置関連設備の設計・製作・据付などを展開。近年は従業員の高齢化が進み、新規採用難などに直面していた。澤田聡社長は「改善のきっかけがつかめず、今ならまだ間に合うと、1年ほどかけて合併の検討を進めてきた」と経緯を振り返る。事業を全国的に手掛け、千葉県山武市にはサテライトとして機械工場や太陽光発電所を有する。「経営資源をどう継続していくか。機械工事は必要な部門で、グループへの寄与も大きい。スターに吸収することで、今後の事業進展へ選択肢の幅が広がる」と捉え、技術・ノウハウを融合して相乗効果の発揮に努める。
 16年4月に土木系の佐栄建設と合併し、現社名に変更。18年には工事、設計、営業の3部からなる建設事業部を設置した。「建築事業者のイメージが強いが、今回の合併で土木・機械の売り上げの比率を高めていきたい。地元ゼネコンとして差別化を図る」との方針を示した上で、「機械部門を持つことで、新たな客層、需要が建築や土木にもつながってくる」と一体的な営業展開を強化していく。06年のISO9001認証に続き、3月に環境マネジメントシステムであるISO14001を取得。同認証を要件とする工事・業務の受注も視野に入れつつ、品質・環境への継続的改善に取り組む。
 顧客との関係性深化を重視。1年目はパートナーとして選ばれる企業、2年目はパートナーと呼ばれる企業をスローガンに掲げてきた。「3年目の今期はパートナーとして応える企業を目指す。より能動的、ポジティブに客先へ出向き、提案していく」と真のパートナーシップを追及する。そのためにも、「レスポンスを上げ、問い合わせや依頼に素早く対応する。速やかに技術的、理論的な答えを導き出せば、信頼され、頼りにもされる」と行動の迅速化を力説し、顧客に対する「満足、信頼、保証、安心」を徹底していく。
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 さわだ・さとし 54年生まれ。千葉工業大学工学部建築学科卒。77年に佐藤工業入社。クロスランドおやべ、オーバード・ホールなどの現場を担当したほか、技術部長や建築事業部長などを歴任。14年6月から現職。趣味はラグビーで、9月にワールドカップの日本対ロシアを観戦する予定。

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