津幡町は、旧河合谷小校舎跡地に整備する「河合谷宿泊体験交流施設」の基本構想を策定した。全体事業費は約4億5500万円で、このうち設備や外構を含む建築工事費には約3億1200万円を配分。20年度の着工、21年度の開館を予定している。耐震補強を計画していた隣接する河合谷体育館は解体して建て替える方針だ。
基本構想によると、建設費用として旧校舎解体費8500万円、その他体験施設等整備費2543万円、監理業務に1200万円も盛り込んだ。解体設計、アスベスト調査含む実施設計は先月25日に入札が行われ、1366万4000円で中島建築事務所が落札している。履行期間は来年3月25日まで。
河合谷体育館(平屋建て一部2階建て延べ614平方メートル)はコンクリートが劣化するなど、老朽化が進行していることから、取り壊して新築する。町議会6月会議に解体設計費、9月会議に解体工事費をそれぞれ追加補正で対応し、来年度の本体着工に備える計画としている。
宿泊体験交流施設の建設規模は軽量S造2階建て延べ約800平方メートル。地元スギ材を内装に使用し、地区内にある古民家を解体して、間取りをそのまま再現する。40〜80人程度が宿泊可能な「古民家スペース」のほか、個人や少人数グループに対応した客室6室も整備。外観には大正時代に禁酒で建てられたかつての木造校舎のイメージを採用する。体験学習やスポーツ合宿などで訪れる県内外の児童生徒らの利用を見込む。
今年度は校舎解体撤去のほか、施設名称の選定も行う。来年度には施設本体に加え、バーベキュー施設、ビニールハウス、管理用道路などの工事も予定。開館後の22年度には親水空間の整備を計画している。