時代が令和となり1週間が過ぎた。大店立地法の施行により、大型の商業施設が鹿児島市南部地区を中心に盛り上がりを見せた平成が終わり、中央町や千日町の大型再開発が本格的に動き出す。ドルフィンポート周辺事業や新総合体育館建設など、中心市街地の街並みが大きく変わろうとしている。新時代の動きを探った。
鹿児島市中央町では、再開発事業が2021(令和3)年1月の完成に向け進むほか、JR九州が22年度以降で鹿児島中央駅西口の開発事業に着手する方針でいる。
西口では、新総合体育館の建設予定地とされる県工業試験場跡地があり、昨年12月に規模や構成、交通への影響分析結果等を県が鹿児島市に説明し、意見交換を実施。今年からJRを交え、周辺道路の拡幅や新設などの協議を進めたいとしている。
このほか、駅舎改築が進む浜町にある鹿児島駅では、駅前に立地する鹿児島観光ビル再開発に向け、ビル管理組合や地権者らが勉強会を実施。駅周辺と一体的な整備の可能性について検討を行っている。
千日町再開発は、10月以降にも複合商業施設の本体着工を迎える。また、鹿児島港本港区エリアでは、民間事業者による事業提案を実施。複合商業施設やホテル等を配置する案が大半を占めた。県では、民間活力の導入を基本とした事業化に向け事業者支援を公告している。
南部地区では、鹿児島港旧木材港区での埋め立て計画など、ホテルや商業施設の建設が見込まれる。また、天文館周辺ではサッカースタジアムの計画などもあり、街並みを一新する事業が目白押しである。
平成で始まった南部地区を中心とした大型商業施設の進出と、令和に入り再開発事業の完成を迎える中央町や天文館地区などの中心地とさらに二極化が進むとみられる。