京都市文化市民局は10日、公募型プロポーザルの「西京区総合庁舎整備基本計画策定業務」について、東畑建築事務所(大阪市中央区)を受託候補者に選定したと発表した。
応募は同社のみで、同社の評価点は72・75点(100点満点)。
業務内容は西京区総合庁舎整備基本計画の策定業務(@現区庁舎等(西京区役所及び保健福祉センター別館)の課題整理A建設予定地の条件整理及び現状調査B西京区総合庁舎の内容及び規模の検討C基本性能の整理D市民意見の反映、ワークショップの実施E整備スケジュール及び概算事業費の算出F事業手法の検討)。
委託金額の上限は1150万円(税込)。
履行期間は令和2年3月31日まで(主要な計画については令和元年11月上旬頃までに基本計画案を作成し、令和2年3月上旬頃までに基本計画を作成するものとする)。
◇
区役所の総合庁舎化を進める京都市は、西京区役所と保健福祉センターを一体化した総合庁舎の整備を計画している。
西京区役所(西京区上桂森下町25−1。RC造地下1階地上6階建(塔屋1階)のうち2階、延4493・6u。昭和53年6月築/都市再生機構(UR)上桂住宅併設)は、西京区役所保健福祉センター別館(西京区桂艮町1−2。RC造5階建のうち2階まで、延1607・96u。昭和44年2月築/京都市川西市営住宅併設)と距離が離れており、公共施設の分散が課題となっている。
計画では、現西京区役所庁舎の有効活用を図りつつ、東隣の上下水道局西京営業所跡地(西京区上桂森下町27−1、約1400u)とその南側の西京区役所立体駐車場敷地(西京区上桂森下町25−10、約1300u)の約2700uを取得して活用し、新たな総合庁舎を整備する計画。用途地域は近隣商業地域(建ぺい率80%、容積率300%)。高さ規制は20m。
新たな西京区総合庁舎は2期に分けて整備する。1期目は、現庁舎の有効活用を図りつつ、令和4年度の完成を目指し、上下水道局西京営業所跡地に新庁舎を建設。現在の保健福祉センター別館の機能を統合する。併せて区民交流スペースなどの設置を検討する。
2期目は、区民のニーズや社会情勢の変化を十分に見据えた上で、URとの土地賃貸借契約期間を念頭に、現区役所の立体駐車場敷地を活用し、1期目で整備する新庁舎と一体となるよう、庁舎を増築する。
昨年10月に市会で報告した1期目のスケジュール案によると、令和元年度の基本計画の策定後、2年度から3年度前半頃にかけて設計等を進める。3年度後半頃から工事に着手し、4年度中に完成させ、5年度の供用開始を目指す。
市は当初予算に計3億5300万円を確保。文化市民局が進める基本計画の策定などの事業費1330万円とともに、上下水道局西京営業所跡地の土地を取得するため、土地取得特別会計に土地取得費を盛り込んだ。
基本計画策定の中で、市民参加型のワークショップを来春までに計4回開催し、現庁舎の抱える課題を抽出するほか、区民交流機能などの検討も進める。
事業手法については、PFI導入適否の検討、設計・施工・維持管理等の一括発注の利点を生かした手法などの検討も含め、最適な手法を検討する。