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建通新聞社(静岡)
2019/05/13

【静岡】静岡県静岡市歴文施設 9月議案で6分割発注

 静岡市は、歴史文化施設建設を9月議会案件での発注を目指して、早ければ7月にも公告する。6分割での発注を予定しており、建築や設備関係など4件に総合評価方式・技術提案型を適用する。JV発注の可能性は、今後検討していく。
 建築、電気設備、衛生設備、展示の4件が総合評価方式・技術提案型を予定、空調設備、昇降機設備は総合評価方式・施工能力T型で公告する。施設の特殊性などを考慮して、JV発注の可能性もある。
 歴史文化施設建設事業費の2019年度分は、14億6380万円を予算化。全体の建設事業費は30億円を上限とし、展示関連事業費は約12億円を見込んでいる。
 建築はSANAA事務所(東京都小平市)、展示は乃村工芸社(東京都港区)が実施設計を担当している。
 施設規模は、3階建て棟が鉄筋コンクリート造(柱は鉄骨鉄筋コンクリート造)、2階建て棟が鉄骨造、計延べ約5000平方b。敷地面積約5000平方b、建築面積は2550平方b。階高は、公募型プロポーザルでの提案段階の4階建てと3階建てから、周辺景観に配慮、基本設計段階で3階建てと2階建てに変更した。3階建て棟から2階建て棟へ巡る回廊は、鉄骨造となる。
 日差しを遮る効果も狙い、全体をアルミエキスパンドメタルで包み込んだ外観。3階建て棟は、鉄筋コンクリートの外壁に吹き付けとし、2階建て棟はガラスのカーテンウォール、全体をエキスパンドメタルで覆う。屋根は金属屋根、遺構への影響を考えて杭は打設せず、ベタ基礎を予定している。
 電気設備は屋外型キュービクル、屋外パッケージ式ディーゼル発電機など、空調設備は空冷ヒートポンプチラー、ビル用マルチエアコンなどを設置。衛生設備は直結増圧給水方式とし、特殊施設のためハロン消火方式(ガス消火)を採用する。エレベーターは、乗用、荷物用各1台となる。
 施設内容は、3階建て棟の1階部分に機械室、市民交流エリア(家康公研究室、講座室、市民活動室など)、運営管理エリア(事務室など)、2階部分に展示室、3階部分に展示室、収蔵庫、展望ラウンジを、2階建て棟は吹き抜け構造で歴史体感展示エリア、カフェ、ミュージアムショップを配置する。
 外構は約600平方bの広場整備を予定、隣地の民間施設誘致敷地内にも広場設置を検討している。
 工期は17カ月間を予定、20年度末の完成を目指す。建設地は葵区追手町4ノ16、旧青葉小学校跡地。


提供:建通新聞社
(2019/5/13)

建通新聞社 静岡支社